計画の生成

「計画の生成」アウトラインでは、計画のブロック化、中心点、反復、実験回数を設定することができます。通常、入力セクションは、次の2つに分かれています。

• 計画の構造に関するオプション

• 実験の回数に関するオプション

図4.24 「計画の生成」アウトライン 

計画の構造に関するオプション

ブロックごとに実験を実施: ブロックサイズ

（「因子」アウトラインでブロック因子を指定した場合は、このオプションは使用できません。）ランダムブロックを含む乱塊法の計画を作成したい場合は、ここに各ブロックにおける実験の回数（ブロックサイズ）を入力します。指定されたブロックサイズで、「ランダムブロック」という名前のブロック因子が作成されます。ブロックサイズと全体の実験回数に合わせて、ブロックの水準が決められます。実験回数が指定したブロックサイズの整数倍である場合、各ブロックのサイズは指定した値と同じになります。

一次単位の数

変更が［困難］または［非常に困難］な因子を指定した場合に表示されます。［非常に困難］と［困難］な因子が指定されている場合は、「一次単位」因子は、2段分割実験における［非常に困難］な因子に対応しています。［困難］な因子しかない場合には、「一次単位」因子は、1段分割実験における［困難］な因子に対応しています。JMPは、モデル内の係数に関する情報を最大にする一次単位の数を提示します。任意の数を入力することもできます。一次単位と二次単位の数を参照してください。

二次単位の数

［非常に困難］な因子を指定した場合に表示されます。「二次単位」因子は、2段分割実験の［困難］な因子に対応します。JMPは、モデル係数に関する情報量を最大にする一次単位と二次単位の数を提示します。任意の数を入力することもできます。一次単位と二次単位の数を参照してください。

変更が「困難」な因子を、［非常に困難］な因子と独立して設定

（2段分割法ではなく）2方分割法を作成したい場合は、このオプションを選択してください。このオプションを選択した場合、［困難］な因子の水準が、［非常に困難］な因子の水準とは独立にランダム化されます。つまり、このオプションを選択した場合、［困難］な因子は［非常に困難］な因子からの枝分かれにはなりません。

中心点の数

計画に、［連続変数］または［配合］の因子が含まれている場合にのみ表示されます。中心点として追加する実験数を指定してください。中心点とは、連続変数において低水準と高水準の中間点を設定した実験のことです。中心点、反復実験、検定を参照してください。

連続変数と他の種類の因子が計画に混在している場合、追加される中心点は、連続変数以外の因子に関してバランスが取れないことがあります。「カスタム計画」は、計画のD効率、I効率、交絡効率を最大にする中心点を選択します。

反復する行数

計画に追加する反復実験数を指定します。この指定は、計画全体を何回反復させるかではなく、何個の実験点を反復させるかを決めるものです。中心点、反復実験、検定を参照してください。

実験の回数に関するオプション

最小値

モデルを推定するために最低限必要な実験回数。「最小値」を選択した場合、生成される計画は飽和計画となります。飽和計画においては、誤差の自由度がありません。

メモ: 「最小値」の実験回数を選択した場合（飽和計画の場合）、誤差の大きさを見積もることができず、パラメータ推定値を検定できません。実験を行う費用が非常に少ない場合にだけ、この「最小値」での実験回数が適切でしょう。

デフォルト

推奨される実験回数。この実験回数は、ヒューリスティックなアルゴリズムによって求められており、最小回数に4 回以上の実験を追加したもので、バランスの取れた計画（釣合い型計画）に近づくものが求められています。

ユーザ定義

任意の実験回数を指定できます。「実験の回数」ボックスに値を入力してください。このオプションでは、実験者自身が実験にかかるコストと得られる情報量を考え、任意の実験回数を指定できます。

実験の回数

このオプションは、変更が［容易］に設定された共変量因子を指定した場合にのみ表示されます。表示される実験回数は、共変量の値が含まれているデータテーブル内の行数ですが、それより少ない実験回数を指定することもできます。その場合（データテーブルの行数よりも少ない実験回数を指定した場合）、指定された基準を最適化する共変量の値がデータテーブルから抽出されます。

計画の作成

「計画の生成」アウトラインでの指定が完了したら、［計画の作成］をクリックしてください。そうすると、「計画」アウトラインに生成された計画が表示され、「計画の評価」アウトラインに評価の情報が表示されます。なお、［計画の作成］ボタンをクリックすると、「モデル」と「交絡項」は変更できなくなります。「モデル」や「交絡項」に変更を加えたいときは、［戻る］ボタンをクリックしてください。［計画の作成］ボタンをクリックすると、「出力オプション」パネルも開き、計画のデータテーブルを作成できるようにもなります。

メモ: 最適化基準が最適になる計画は、場合によっては複数存在します。このような場合、［戻る］ボタンと［計画の作成］ボタンを繰り返しクリックすると、異なる計画が作成されます。