図5.5の交絡行列は、主効果が2因子間交互作用と部分的に交絡していることを示しています。別の場合では、主効果が、2因子間交互作用と完全に交絡することもあります。部分交絡と完全交絡のいずれの交絡においても、2因子間交互作用の効果が強い場合には、主効果だけのモデルをあてはめた推定結果にはバイアスが生じます。このリスクを回避するために、ここでは、すべての2因子間交互作用を推定できる計画を作成します。
この例では、レゾリューションVのスクリーニング計画を作成します。レゾリューションVのスクリーニング計画では、2因子間交互作用は互いに直交していますが、2因子間交互作用と3因子間交互作用との間のいくつかは完全に交絡しています。
1. [実験計画(DOE)]>[カスタム計画]を選択します。
2. 「N個の因子を追加」の右側のボックスに「5」と入力します。
3. [因子の追加]>[連続変数]を選択します。
4. [続行]をクリックします。
5. 「モデル」パネルで[交互作用]>[2次]を選択します。
図5.6 「モデル」アウトラインに表示された交互作用
6. 「実験の回数」で[最小値]をクリックし、実験数を16とします。
メモ: 乱数シード値(ステップ7)と開始点の数(ステップ8)を設定すると、以下の数値例と同じ実験設定が得られます。同じ実験設定でなくても良い場合は、これらの手順は不要です。
7. (オプション)「カスタム計画」の赤い三角ボタンをクリックし、[乱数シード値の設定]を選択します。次に、「12345」と入力して[OK]をクリックします。
8. (オプション)「カスタム計画」の赤い三角ボタンのメニューから[開始点の数]を選択し、「1」と入力して[OK]をクリックします。
9. [計画の作成]をクリックします。
図5.7は、この計画の実験を示しています。主効果と2因子間交互作用は、「モデル」アウトラインで「推定」が[必須](デフォルト)に設定されていたので、すべて推定可能になっています。
図5.7 すべての2因子間交互作用を推定する計画
10. 「計画の評価」>「相関のカラーマップ」アウトラインを開きます。
図5.8 相関のカラーマップ
相関のカラーマップからは、5つの主効果と10の2因子間交互作用がすべて互いに直交していることがわかります。