この例では、ピザの選択実験データをもとに、消費者のセグメント化を行います。
起動ウィンドウの入力方法については、複数のデータテーブルのステップ1~ステップ15を参照してください。または、以下の指示に従います。
1. [ヘルプ]>[サンプルデータライブラリ]を選択し、「Pizza Responses.jmp」を開きます。
2. 「選択モデル」スクリプトの緑色の三角ボタンをクリックします。
3. 「選択モデル: 選択」の赤い三角ボタンをクリックし、[被験者ごとの勾配を保存]を選択します。
データテーブルが開き、主効果と被験者の各交互作用の勾配が保存されます。
図4.33 ピザのデータから計算された被験者ごとの勾配(一部)
4. 「階層型クラスター分析」スクリプトの緑色の三角ボタンをクリックします。
図4.34 ピザのデータで作成された被験者クラスターの樹形図
このスクリプトは、勾配のテーブルにある「被験者」列を除くすべての列を対象に、階層型クラスター分析を行います。いずれかのひし形をクリックすると、行が3つのクラスターに分かれていることがわかります。
5. 「階層型クラスター分析」の赤い三角ボタンをクリックし、開いたメニューから[クラスターの保存]を選択します。
勾配を保存したデータテーブルに「クラスター」という列が追加されます。同じぐらいの勾配を持つ被験者が、同じクラスターに分けられます。階層型クラスター分析のその他のオプションについては、『多変量分析』の階層型クラスター分析を参照してください。
勾配の列は、クラスター分けのために作成したものなので、削除してかまいません。
6. 「被験者」と「クラスター」を除くすべての列を選択します。選択した列を右クリックし、[列の削除]を選択します。
7. 「元データに結果をマージ」スクリプトの横にある緑色の三角ボタンをクリックします(図4.33)。
クラスター情報が「被験者」データテーブルにマージされます。これで、「被験者」データテーブルの列は「被験者」、「性別」、「クラスター」の3つになりました。
図4.35 「被験者」データテーブルに加わった「クラスター」列
このデータテーブルを元に、分析を続けることができます。
1. 「列」パネルで、「クラスター」変数の左にあるアイコンをクリックし、[名義尺度]を選択します。
2. [分析]>[二変量の関係]を選択します。
3. 「性別」を選択し、[Y, 目的変数]をクリックします。
4. 「クラスター」を選択し、[X, 説明変数]をクリックします。
5. [OK]をクリックします。
図4.36 クラスターと性別の分割表に対する分析
クラスターのパターンを見てみましょう。
– クラスター1は男性と女性の間で均等に分かれています。
– クラスター2には女性しか含まれていません。
– クラスター3には男性しか含まれていません。
場合によっては、「クラスター」変数を含めた選択モデルをあてはめてみてもよいでしょう。