1. 「予測プロファイル」の赤い三角ボタンをクリックし、[最適化と満足度]>[満足度の最大化]を選択します。
図11.8 満足度を最大化した「Bounce Data.jmp」の予測プロファイル
メモ: 実際の最適な設定は、例とは異なる可能性があります。なぜなら、今回の例において、「反発係数」の予測値が450となる因子設定はいくつもあるからです。
応答を指定すると、満足度関数は、その目標値が450(上限は550、下限は350)に設定されます。このように満足度関数が設定されるのは、計画のデータテーブルを作成したときに、実験計画のプラットフォームで指定した設定が引き継がれるからです。これらの設定は「反発係数」の「応答変数の限界」列プロパティに保存されます。満足度関数の設定は、それらの保存された「応答変数の限界」列プロパティから引き継がれます。(図11.8の右上のセル)「応答変数の限界」列プロパティを参照してください。
満足度関数を最大にするときに、JMPは、「反発係数」が450になると予測される因子水準の設定の組み合わせを(通常は数多くの候補の中から)1つ特定します。図11.8から、最適化される因子設定の1つは、シリカ= 1.069、硫黄= 1.972、シラン= 40.000であるとわかります。次に、「等高線プロファイル」を使用して、満足関数を最大にする他の点を特定しましょう。
予測プロファイルの詳細については、『プロファイル機能』のプロファイルを参照してください。
2. 「応答 反発係数」の赤い三角ボタンをクリックし、[因子プロファイル]>[等高線プロファイル]を選択します。ここでは「硫黄」の値を「2.0」に固定したうえで、目標値になるような因子設定を探すとします。また、「反発係数」の予測値が450 ± 5に収まるようになるような「シラン」および「シリカ」の因子設定を特定することにします。
3. 縦軸上で、「硫黄」の赤い三角ボタンをクリックし、「シラン」を選択します。
図11.9 「Bounce Data.jmp」の等高線プロファイル
この「シラン」および「シリカ」に対する等高線は、「硫黄」が2.3に固定されたときの、「反発係数」が425となる設定を示しています。
4. 「硫黄」の「現在のX」の値を「2」に設定します。
5. 「反発係数」の「等高線」の値を「450」に設定します。
6. 「反発係数」の「下限」を「445」、「上限」を「455」に設定します。Enterキーを押します。
図11.10 「シリカ」と「シラン」の最適な設定を示す等高線プロファイル
「シリカ」と「シラン」に対する陰影のない帯状の領域が、「硫黄」を2.0としたときに「反発係数」の予測値が445~455となる領域です。また、赤い実線で示された曲線は「反発係数」の予測値が450となる設定です。
7. プロットに表示される十字線を陰影のない帯にドラックし、最適な「シリカ」および「シラン」の設定のうち、実際の工程で使えそうなものを見ていきましょう。
たとえば、実際の工程においいて、「シラン」が多いときより少ないときの方がより頑健であるとします。そのような場合は、図11.11のような設定がいいでしょう。
図11.11 「シリカ」と「シラン」の特定の設定を示す等高線プロファイル
十字線を見ると、「硫黄」=2.0のとき、「シリカ」= 1.045および「シラン」= 41.71という因子設定であることがわかります。これらの設定は「現在のX」の下に表示されます。この設定のとき、「反発係数」の予測値は449.62071であり、これは「現在のY」の下に表示されます。
等高線プロファイルの詳細は、『プロファイル機能』の等高線プロファイルを参照してください。