「項目分析」プラットフォームを起動するには、[分析]>[多変量]>[項目分析]を選択します。
図11.4 「項目分析」起動ウィンドウ
「列の選択」の赤い三角ボタンのメニューのオプションについては、『JMPの使用法』の列フィルタメニューを参照してください。
Y, テスト項目
分析する列を2つ以上指定します。指定できる列は、数値型の連続尺度で、かつ、0と1のみを含んだ列です。
ヒント: [列]>[再コード化]を使えば、データを0と1に変換することができます。『JMPの使用法』の列内のデータの再コード化を参照してください。
度数
度数変数を指定します。このオプションは、データが要約データである場合に用いてください。
By
By変数の水準ごとに個別のレポートが作成されます。複数のBy変数を指定した場合は、By変数の水準のすべての組み合わせごとにレポートが作成されます。
モデル
次のオプションの中から必要なモデルを指定します。
ロジスティック 2PL
2パラメータのロジスティックモデル
ロジスティック 3PL
3パラメータのロジスティックモデル
ロジスティック 1PL
Rasch型のパラメータ表現による1パラメータのロジスティックモデル
[ロジスティック 3PLモデル]を選択した場合、[OK]をクリックした後に、あて推量(guessing)パラメータcに対するペナルティ(罰則)を入力するウィンドウが表示されます。このペナルティのデフォルト値は0になっています。しかし、cパラメーター(各項目のあて推量)に対する0以外のペナルティを入力することもできます。このペナルティは、リッジ回帰のペナルティに似ています。このペナルティは、あて推量パラメータの推定値の分散に対するものです。ペナルティを使用すると、次のような利点があります。
• モデルパラメータの推定が安定する。
• 計算が速くなる。
• 多少のバイアスは生じるが、項目間のあて推量パラメータのばらつきが小さくなる。
ペナルティの値が大きいと、すべてのあて推量パラメータが0になります。適度なペナルティは、あて推量パラメータのばらつきを軽減します。ペナルティ値をゼロにした場合は、ペナルティがまったく課せられません。
「項目分析」プラットフォームで使用するデータテーブルは、1行が1人の受験者に対応し、項目ごとの列を持った形式になっていなければなりません。また、項目の列は、0(不正解)か1(正解)の数値を持つものとします。「MathScienceTest.jmp」サンプルデータテーブルに、項目分析に必要なデータ形式の例が示されています(1,263人の受験者を対象とした14個の質問の結果)。