「時系列分析」プラットフォームを起動するには、[分析]>[発展的なモデル]>[時系列分析]を選択します。「Seriesg.jmp」データテーブルで「時系列分析」起動ウィンドウを開くと、図18.4のようになります。
図18.4 「時系列分析」起動ウィンドウ
「列の選択」の赤い三角ボタンのメニューのオプションについては、『JMPの使用法』の列フィルタメニューを参照してください。
「時系列分析」プラットフォームの起動ウィンドウには、以下のオプションがあります。
Y, 時系列
時系列変数として1つまたは複数の列を指定します。この変数はY軸に表示されます。
入力系列リスト
入力系列変数として1つまたは複数の列を指定します。この変数は「入力系列パネル」に表示され、伝達関数モデルに使用されます。数値型の変数(連続尺度の時系列変数または数値の指示変数)でなければなりません。
X, 時間ID
時間軸(X軸)のラベルに使用する変数を指定します。[X, 時間ID]を指定しなかった場合は、行番号が使用されます。
メモ: [X, 時間ID]変数を使用する場合は、[時間の単位]列プロパティを使って時間の単位を指定できます。選択肢には、[年]・[四半期]・[月]・[週]・[日]・[時]・[分]・[秒]があります。これにより、予測値をプロットする際の間隔が決まります。指定しなかった場合は、時間が等間隔の数値データとして扱われます。
注意: [X, 時間ID]に指定した変数の観測値は、均等な間隔で並んでいると仮定されます。しかし、「時系列分析」プラットフォームは、タイムスタンプの数値が増加しているかどうかしか確認しません。観測値の間隔が等しいかどうかは検証されません。
By
変数の列を指定すると、水準ごとに個別の分析が行われます。複数のBy変数を割り当てた場合、それらのBy変数の水準の組み合わせごとに個別に分析が行われます。
メモ: By変数を使用する場合は、各水準に観測値がいくつあるかによっては自己相関ラグの数を変更する必要があります。ラグの数は1より大きく、By変数の1水準あたりの観測値数より小さくなければなりません。
自己相関ラグ
自己相関と偏自己相関の計算に使うラグの数を指定します。これは、自己相関と偏自己相関の計算に使用するタイムラグの最大数です。値は1より大きく、行数より小さくなければなりません。デフォルトでは25に設定されています。
ヒント: 通常は、観測数(オブザベーション数)をnとしたとき、n/4程度までをラグの最高数とします。
予測する期数
データにあてはめた各モデルを使用して予測するオブザベーションの数を指定します。デフォルトの予測数は25です。
– [保留データの予測]オプションを選択した場合、「予測する期数」の値は、保留データとして使用する、モデルのあてはめに含まれない、系列の最後の部分のオブザベーション数になります。その後、あてはめられたモデルからこれらの値が予測されます。
– [保留データの予測]オプションを選択しなかった場合は、「予測する期数」の値は、系列の終わりの後に予測される将来のオブザベーションの数になります。
保留データの予測
将来のオブザベーションについて予測が行われるか、または保留データについて予測が行われるかを決定します。[保留データの予測]オプションを選択した場合は、「予測する期数」オプションの値によって指定された保留データについて予測が行われます。
Box-Cox変換の使用
Box-Cox変換を使用して元のデータを変換します。このとき、「Box-Cox変換のλ」オプションに指定した値が使われます。このオプションを選択した場合は、「時系列」レポートの分析はすべて変換後のデータに対して実行されます。ただし、どの予測も再び変換され、元の尺度でレポートに表示されます。
Box-Cox変換のλ
([Box-Cox変換の使用]を選択した場合にのみ使用可能。)Box-Cox変換で使用するλパラメータを指定します。
メモ: 時系列の順序と間隔を維持するために、「時系列分析」プラットフォームはデータテーブルで除外されている行を欠測値として扱います。