標準的な計画が存在しない場合でも、主効果のスクリーニングに利用できる直交計画(または殆直交計画)を作成できます。このスクリーニング計画は、交互作用の効果は無視できるほど小さいという条件のもとで、すべての主効果を推定できる計画です。
この例のような状況では、標準的な計画はありません。4水準と6水準のカテゴリカル因子が1個ずつ、そして、連続尺度の因子が11個である、全部で13因子の計画を作成するとします。
1. [実験計画(DOE)]>[古典的な計画]>[2水準スクリーニング]>[スクリーニング計画]を選択します。
「応答」パネルに「Y」というデフォルトの応答が1つ表示されます。このデフォルトの応答をそのまま使用します。
2. 「因子」パネルで[カテゴリカル]をクリックし、[4水準]を選択します。
水準L1~L4を持つ変数X1が追加されます。
3. [カテゴリカル]をクリックし、[6水準]を選択します。
水準L1~L6を持つ変数X2が追加されます。
4. 「N個の因子を追加」の右側のボックスに「11」と入力します。
5. [連続変数]をクリックします。
X3~X13の計11個の因子が追加されます。これらの因子は2水準(-1と1)になっています。
6. [続行]をクリックします。
「計画の生成」パネルが表示されます。
この条件では、標準的な計画を使用できないので、計画を一覧から選択するオプションは表示されません。
デフォルトの実験回数である24回をそのまま使用します。
図9.9 「スクリーニング計画」ウィンドウの「計画の生成」パネル(13因子の計画)
7. [計画の作成]をクリックします。
「計画」アウトラインと「計画の評価」アウトラインが表示されます。
8. 「計画」アウトラインを開き、生成された計画を確認します。
メモ: この計画を生成するアルゴリズムは、ランダムな開始点を使用しています。後に同じ計画を再現したい場合には、レポートタイトルの赤い三角ボタンのメニューから[スクリプトをスクリプトウィンドウに保存]を選択し、スクリプトを乱数シード値とともに保存してください。
次に、相関のカラーマップを参照して、この計画が直交計画であるかどうかを調べます。
9. 「計画の評価」>「相関のカラーマップ」アウトラインを開きます。
カラーマップ(図9.10)の対角要素には黒いセルが表示され(JMPのデフォルトの色を使用している場合)、相関が1であることが示されています。対角要素のセルは、同じ項同士の相関を表しているため、1となります。非対角要素はすべて白なので、異なる項の間の相関がゼロであることがわかります。マウスのカーソルをセルの上に置くと、該当する2つの項と相関の絶対値が表示されます。
図9.10 相関のカラーマップ
10. [テーブルの作成]をクリックして、計画のデータテーブルを作成します。
実験がランダムな順序で並べられたデータテーブルが表示されます。このランダムな順序に従って実験を行い、結果を「Y」列に入力します。データテーブルの「モデル」スクリプトを実行すると、結果を分析できます。