この例では、「Fish Patty.jmp」サンプルデータを使用します。ここでは、Cornell(1990)で取り上げられている、魚のパティの舌触りを最適化するための実験データをアレンジしたデータテーブルを使います。「ボラ」、「タイ」、「ニベ」の列が配合成分です。各列の値は、魚のパティ中の魚肉の割合を示しています。「温度」列は工程変数で、パティを焼くときのオーブンの温度です。応答変数である「評価」列は、舌触りの良さを測定したもので、値が大きいほど良い評価を表します。データに応答曲面モデルがあてはめられ、そのときの予測式が「予測評価」という列に保存されています。
1. [ヘルプ]>[サンプルデータライブラリ]を選択し、「Fish Patty.jmp」を開きます。
2. [グラフ]>[配合プロファイル]を選択します。
3. 「予測評価」を選択し、[Y, 予測式]をクリックします。
4. [OK]をクリックします。
図6.8 「配合プロファイル」の最初の出力
5. メーカー側は、評価を5以上にしたいと考えています。「予測評価」の調整スライダを使って等高線を5に近づけてみましょう。または、「等高線」テキストボックスに「5」と入力し、等高線の値を5に設定することもできます。
図6.9 「予測評価」が5のときの等高線
等高線に付随した点線は、「予測評価」の増加方向を示しています。
6. 「予測評価」の「下限」のボックスに、「5」と入力します。すると、プロットに薄赤色の陰影が表示されます。陰影つきの領域における因子の組み合わせでは、評価が5を下回ります。評価が5以上のパティを製造するためには、条件に合った(陰影のついていない)領域に因子を設定する必要があります。この領域を見ると、条件を満たすには、「ニベ」の割合を低く(10%未満)、「ボラ」の割合をやや低く(70%未満)、「タイ」の割合をやや高く(30%以上)しなければいけないことがわかります。これは、調理温度が400度の場合です。
図6.10 「予測評価」が5以上になる領域
7. 「温度」のスライドを動かして温度を変更し、可能な領域がどのように変化するかを観察してみましょう。
この後の分析作業としては、次のようなものが考えられます。
• 4つの因子すべてを同時に考慮して応答を最適化する。カスタムプロファイルまたは満足度プロファイルと最適化を参照してください。
• 因子とモデル誤差がばらつくものとして、応答をシミュレーションする。詳細については、シミュレータを参照してください。