「プロファイル」のシミュレーション機能では、モデル因子(入力変数)や誤差(ノイズ)に対して乱数を生成し、それらに対する応答変数の分布を調べることができます。この機能では、因子や誤差に対して確率分布を指定した後、乱数シミュレーションを行います。結果は、出力データテーブルに保存することもできます。
シミュレータの使用例としては、工程の不適合率(不良率)を予測したり、因子のばらつき(変動)に対して不適合率がロバストかどうかを調べたりするなどの用途があります。応答に仕様限界が設定されている場合は、それがシミュレーションの結果に表示されるので、工程能力をシミュレーションにより事前に分析できます。仕様限界を設定する詳細については、『JMPの使用法』の仕様限界を参照してください。
予測プロファイル・等高線プロファイル・カスタムプロファイルにおいてシミュレータを呼び出すことができます。シミュレータの外見は、呼び出されたプロファイルの種類により異なります。
予測プロファイルのシミュレータは、グラフによって視覚的に設定や結果が描かれます。各因子に対する確率分布の設定が、プロファイルのグラフの下に表示されます。また、応答のヒストグラムが、グラフの右に描かれます。
等高線プロファイルとカスタムプロファイルのシミュレータは、設定や結果の視覚的なグラフがありません。また、等高線プロファイルとカスタムプロファイルでは、ヒストグラムも描かれず、全体にテキスト中心のインターフェースになっています。しかし、操作は予測プロファイルと同様であり、また保存されるデータテーブルも同じです。
メモ: シミュレータは、配合因子でも使用できます。その場合、各配合因子に対して制約無しの乱数を生成してから、その乱数を配合比率に調整することで、制約を満たすようにします。