JSLで背景地図のスクリプトを記述することができます。まずグラフを作成するスクリプトを書き、次にスクリプトで背景地図をオンにします。
背景地図には2つの種類があり、Images()とBoundaries()で指定できます。それぞれが、使用する地図の名前をパラメータとして取ります。ウィンドウにリストされているいずれかの地図の名前を使用します。
• Images()の場合は、Simple Earth(粗い衛星写真)、Detailed Earth(細かい衛星写真)、NASA、Street Map Service、Web Map Serviceを指定できます。Web Map Serviceを使用する場合は、さらにWMSのURLと、WMSサーバーによってサポートされている層の2つのパラメータがあります。
• Boundaries()の場合は、ユーザが境界を定義できるため、選択肢はさまざまです。標準的なものとして、World(世界)が挙げられます。
次の例は、Simple Earthをイメージ、Worldを境界として使用します。
dt = Open( "$SAMPLE_DATA/Air Traffic.jmp" );
dt << Graph Builder(
Size( 1101, 603 ),
Show Control Panel( 0 ),
Variables( X( :経度 ), Y( :緯度 ) ),
Elements( Points( X, Y, Legend( 8 ) ) ),
SendToReport(
Dispatch(
{},
"Graph Builder",
Frame Box,
{Background Map( Images( "Simple Earth" ), Boundaries( "World" ) ),
Grid Line Order( 3 ), Reference Line Order( 4 )}
)
)
);
Figure 12.31は、地図の一部です。
図12.31 JSLスクリプトの例
スクリプトに変更を加え、WMSサーバーを使用する場合、コマンドは次のようになります。
Background Map ( Images ( "Web Map Service", "http://sedac.ciesin.columbia.edu/geoserver/wms", "gpw-v3:gpw-v3-population-density_2000" ), Boundaries ( "US States" ) )
WMSサーバー上でどのレイヤが使用可能かを確認するには、WMS Explorerアドインをインストールします。アドインは、JMP File Exchange(https://community.jmp.com/docs/DOC-6095)からダウンロードしてください。WMSサーバーの中には、信頼性の低いものもあります。サーバーがダウンしているか、インターネット接続ができない場合、WMS地図は表示されません。
ヒント:
• JSLスクリプトの構文を確認するには、まず、ユーザインターフェースを通じて背景地図を追加します。その後、赤い三角ボタンのメニューから[スクリプトの保存]>[スクリプトウィンドウへ]を選択し、生成されたスクリプトを確認します。
• JSLスクリプトでイメージと境界の名前を指定するには、「背景地図の設定」ウィンドウに表示された名前を使用します。(地図を右クリックし、[グラフ]>[背景地図]を選択します。)
• サンプルデータの中には、背景地図のスクリプトが含まれているものがあります。[ヘルプ]>[サンプルデータフォルダ]を選択し、「Napoleons March.jmp」、「Pollutants Map.jmp」、または「San Francisco Crime.jmp」を開きます。背景地図を使用しているテーブルスクリプトを右クリックし、[編集]を選択してBackground Map()関数を確認します。