効果の親子関係(effect heredity)の原則は、「高次の効果をモデルに含める際には、それらの低次の効果もモデルに含める」という原則です。この原則は、「主効果の影響が小さい場合、それらの交互作用の影響も小さい傾向にある」という経験則に基づいています。
強い親子関係の場合、モデル効果のすべての低次の効果をモデルに含める必要があります。モデル内に3次の交互作用(ABC)があるとします。その場合、3次の交互作用を構成する主効果と2次の交互作用(A, B, C, AB, AC, BC)もすべてモデルに含まれていなければなりません。
弱い親子関係の場合、モデル効果のいくつかの低次の効果だけをモデルに含める必要があります。モデル内に3次の交互作用がある場合、それを構成する因子のうち1つと、その因子に関係する2次交互作用を1つ、モデルに含めなければなりません。モデル内に3次の交互作用(ABC)があるとします。この場合、モデルにBとBCも含まれていれば、弱い親子関係を満たします。
効果の親子関係が満たされていれば、連続尺度の説明変数における位置と尺度に関して、モデルは不変になります。
効果の希薄性(effect sparsity)の原則は、「応答変数の変動のほとんどは、少数の因子だけで説明できる」という原則です。多数の効果を調べるスクリーニング計画は、効果の希薄性が成立していないといけません。経験則上、スクリーニング計画の実験回数は、有意と考えられる効果の個数の少なくとも2倍は必要です。