この例では、管理図ビルダーの対話型ワークスペースを使用して、フェーズ変数を含むNP管理図を作成します。2つのフェーズは、工程の調整前と調整後の時間を表しています。データはボトルのキャップの製造工程をシミュレーションしたものです。
1. [ヘルプ]>[サンプルデータフォルダ]を選択し、「Quality Control」フォルダにある「Bottle Tops.jmp」を開きます。
2. [分析]>[品質と工程]>[管理図ビルダー]を選択します。
3. 「標本」を「サブグループ」ゾーンにドラッグします。
この変数は、各ボトルの標本IDです。
4. 「適合」を「Y」ゾーンにドラッグします。
この変数は、ボトルのキャップが設計基準を満たしているかどうかを示します。
図3.26 不適合状態のNP管理図
当初の工程において不適合品が多く、5つの点(標本13, 15, 21, 22, 23)が上側管理限界の外側にあります。標本15には「new material」(新材料の導入)、標本23には「new operator」(新しいオペレーターの配属)が発生したという注釈が記録されています。フェーズ1が終わった時点で製造機が調整されました。そのため、フェーズ2が管理状態にあるかどうかを評価するには、全期間のデータから求められた管理限界を使用するべきではありません。
各フェーズの管理限界を個別に計算するには、次の手順に従います。
5. 「フェーズ」を「フェーズ」ゾーンにドラッグします。
図3.27 フェーズがあるNP管理図
[フェーズ]変数を指定したことにより、フェーズ2の管理限界は、フェーズ2のデータのみから求められています。フェーズ2の観測値は、いずれも管理限界内に収まっています。このことから、製造機の調整後、工程は管理状態になったと結論することができます。