この例では、「関数データエクスプローラ」を使用して、成分の組み合わせがさまざまな温度で化合物の均質性にどのように影響するかを調べます。化合物を形成する3つの成分は、「活性剤」という主な成分、それに「水」と「溶剤」です。この化合物の成分の組み合わせは32個あります。これらの組み合わせは「製剤」列の値で示されています。各製剤について、「均質性」が摂氏20度から摂氏70度まで5度単位で測定されています。さまざまな温度での測定値をプロットすることによって、製剤ごとに曲線を描くことができます。「関数データエクスプローラ」プラットフォームを使用して、「活性剤」・「水」・「溶剤」の値に応じて曲線がどのように変わるかを見てみましょう。
1. [ヘルプ]>[サンプルデータフォルダ]を選択し、「Functional Data」フォルダにある「Formulation For Homogeneity DOE.jmp」を開きます。
2. [分析]>[発展的なモデル]>[関数データエクスプローラ]を選択します。
3. [積み重ねたデータ形式]タブで、「均質性」を選択し、[Y, 出力]をクリックします。
4. 「T」を選択し、[X, 入力]をクリックします。
5. 「製剤」を選択し、[ID, 関数]をクリックします。
6. 「溶剤」・「活性剤」・「水」を選択し、[Z, 追加]をクリックします。
これらの変数は、最初の関数データ分析では使用されません。ただし、ここでこれらの変数を追加変数として指定することによって、後でモデルをあてはめるときにそれらの変数を使用できるようになります。
7. [OK]をクリックします。
8. 「関数データエクスプローラ」の赤い三角ボタンをクリックし、[モデル]>[B-スプライン曲線]を選択します。
最もよくあてはまっているモデルは1つの節点を持つ線形スプラインです。
図16.10 「均質性」の「関数主成分分析」
「関数主成分分析」レポートは、データの変動を説明するために2つの関数主成分が必要であることを示しています。「関数主成分プロファイル」は、「均質性」がさまざまな温度における関数主成分によって影響を受けていることを示しています。しかし、「関数主成分プロファイル」では、実際の成分がどのように「均質性」に影響しているかを確認することはできません。
9. 「B-スプライン(初期データ)」の横にある赤い三角ボタンをクリックし、[関数実験計画分析]を選択します。
[関数実験計画分析]オプションは、3つの追加変数を説明変数として、一般化回帰モデルを各主成分スコアにあてはめます。データテーブルには「モデル」スクリプトが含まれているため、あてはめられるモデルはそのスクリプトで定義されているモデルに基づきます。
メモ: データテーブルに「モデル」スクリプトが含まれていない場合は、2次の要因モデルがあてはめられます。
図16.11 「均質性」の「関数実験計画プロファイル」
「関数実験計画プロファイル」では、「均質性」が実際に関心のある説明変数に基づいてどのように変わるかを探索できます。一般に、「均質性」は「活性剤」の量が増えるにつれ低下するようです。
メモ: この例では、「活性剤」・「溶剤」・「水」の値が、合計1となるように制約されています。この制約はプロファイルに反映されています。