「ロジスティック」プラットフォームでは、十字ツールを使ってグラフ上で逆推定の大まかな値を求めることができます。応答の水準が2つのときは、[逆推定]オプションを選択すれば正確な逆推定が計算されます。逆推定では、Y変数のイベントを示す水準の与えられた確率から、それに対応するX変数の推定値と、その信頼区間を求めます。
1. [ヘルプ]>[サンプルデータフォルダ]を選択し、「Penicillin.jmp」を開きます。
2. [分析]>[二変量の関係]を選択します。
3. 「反応」を選択し、[Y, 目的変数]をクリックします。
4. 「Ln用量」を選択し、[X, 説明変数]をクリックします。
「度数」が自動的に[度数]に設定されます。これは、[度数]の役割が、あらかじめ「度数」列に割り当てられているためです。
5. 「イベントを示す水準」から[Cured]を選択します。
6. [OK]をクリックします。
7. 十字ツールをクリックします。
8. ロジスティックプロットの左側の縦軸上で、(応答)確率が0.5の位置に十字ツールを置きます。
9. 十字ツールのカーソルをロジスティック曲線のほうへ動かし、曲線と交わった点で、十字ツールの下に表示される「Ln用量」の値を読みます。
図8.10 ロジスティックプロット上の十字ツールの例
この例では、「Ln用量」の値が約-0.9のときに、治癒率と致死率が等しくなります。逆推定の正確な値を求めるには、[逆推定]オプションを使用します。
10. 「ロジスティックであてはめ」の赤い三角ボタンをクリックし、[逆推定](Figure 8.11)を選択します。
11. 「信頼水準」の入力ボックスに「0.95」と入力します。
12. 「信頼水準」のドロップダウンリストから「両側」を選択します。
13. 対象となる応答確率を指定します。この例では、「0.5」と「0.9」を入力します。つまり、治癒率が0.5と0.9であるときの「Ln用量」の値を求めます。
図8.11 「逆推定」ウィンドウ
14. [OK]をクリックします。
図8.12 逆推定プロットの例
X変数の値の推定値とその信頼区間は、「逆推定」レポートに表とグラフの両方の形式で表示されます。たとえば、治癒率が90%になるときの「Ln用量」の両側信頼区間は、-0.526から0.783までとなっています。