「信頼性成長」プラットフォームを使用して、製品の信頼性をモデル化し、予測します。たとえば、新型のタービンエンジンの試作品を試験しているとしましょう。試験は1年以上にわたって実施され、これまでに3つのフェーズが終了しています。
最初の100日間のフェーズは、初期段階(「Initial」)です。初期段階では、故障が起きるたびに、積極的に設計変更を行いました。次の100日間のフェーズ(「Revised」)では、サブシステムの設計変更だけで、故障に対処しました。最終フェーズ(「Final」)は250日間で、故障が起きた場合、局所的にだけ設計を変更していきました。
各フェーズは、指定の日数で終了しており、定時打ち切りです。各フェーズは、次のフェーズの開始日で打ち切られていると判断されます。それ以外の故障時間データは、(打ち切りのない)正確な故障時間を表しています。
1. [ヘルプ]>[サンプルデータフォルダ]を選択し、「Reliability」フォルダにある
「TurbineEngineDesign1.jmp」を開きます。
2. [分析]>[信頼性/生存時間分析]>[信頼性成長]を選択します。
3. [イベントまでの時間の形式]タブで、「日」を[イベントまでの時間]に指定します。
発生した故障ごとに、試験開始日からの経過日数が、「日」列に記録されています。
4. 「修正」を[イベント度数]に指定します。
各日の故障数(修理件数)が、「修正」列に記録されています。
5. 「設計のフェーズ」を[フェーズ]に指定します。
6. [OK]をクリックします。
「信頼性成長」レポートが表示されます。「累積イベント数」グラフに、日別の累積故障数が表示されます。青い縦の点線は、3つのフェーズ間の区切りを示しています。
図11.2 「観測データ」レポート
7. 「平均故障間隔」の開閉ボタンをクリックします。
平均故障間隔のグラフが表示されます。このグラフでは、特定の期間ごとに、平均故障間隔が水平線で表されています。なお、平均故障間隔を計算するための期間の長さは、赤い三角ボタンのメニューに用意されているオプションで、変更できます。
図11.3 「平均故障間隔」グラフ
8. 「Duaneプロット」の開閉ボタンをクリックします。
累積平均故障間隔の推定値を縦軸、故障時間を横軸としたプロットが表示されます。データがCrow-AMSAAモデルに従っている場合は、両対数軸上にプロットすると、点が直線に沿います。
図11.4 Duaneプロット
9. 「信頼性成長」の赤い三角ボタンをクリックし、[モデルのあてはめ]>[区分Weibull-NHPP]を選択します。
3つのフェーズごとに、Weibull-NHPP モデルがあてはめられます。この例のモデルでは、3つの開発段階があると想定しています。「区分Weibull-NHPP」の赤い三角ボタンをクリックすると、グラフやレポートを作成するオプションが表示されます。
図11.5 「区分Weibull-NHPP」レポート