「変動性図」プラットフォームでは、[直線性]オプションは、基準変数をX変数、バイアスをY変数として使用し、回帰分析を行います。この分析では、部品の大きさ(サイズ、寸法)とバイアスとの関係が調べられます。もし傾きが0とは有意に異なっているのであれば、部品の実際の大きさ(すなわち、基準として厳密に測定された測定値)と測定バイアスの間に有意な関係があると結論できます。
[直線性]オプションは、起動ウィンドウで[基準]変数を指定した場合にのみ選択できます。完全な結果レポートを得るためには、「シグマに対する乗数」と「履歴 工程シグマ」の値も指定する必要があります。これらの値を掛け合わせることで、工程変動を計算します。「シグマに対する乗数」は起動ウィンドウで指定されます。「履歴 工程シグマ」を指定するには、いくつかの方法があります。
• 分析の前に、「測定システム分析」列プロパティを応答に割り当て、列プロパティに「履歴 工程シグマ」を指定することができます。
• 起動ウィンドウで、「MSAメタデータ入力ダイアログの表示」を選択すると、「履歴 工程シグマ」を指定することができます。
• レポートウィンドウで、「計量値用ゲージ分析」の赤い三角ボタンをクリックし、[ゲージ分析]>[測定システム分析のメタデータの編集]を選択することができます。
• 履歴 工程シグマは、スクリプトで直接指定することができます。
「直線性分析」レポートには、以下の情報が表示されます。
• 基準ごとのバイアスの要約統計量。
• 「直線の傾きが0である」に対する検定の分散分析表。
• 傾き(直線性)や切片(バイアス)などの直線のパラメータ。切片の検定は、傾きの検定で「傾きが0である」という仮説が棄却されなかった場合のみ、実用的な意味があります。
• 工程変動、直線性、直線性(%)、全体の平均バイアス、バイアス(%)、および有意水準(アルファ)の値を含むテーブル。
• 回帰式はグラフの下にR2乗値とともに表示されます。
「直線性分析」の赤い三角ボタンのメニューには、次のようなオプションがあります。
α水準の設定
バイアスの信頼区間で使用している有意水準(アルファ)を変更できます。
グループごとの直線性
起動ウィンドウで[X, グループ変数]に指定した変数の水準ごとに、個別の直線性プロットを作成します。
バイアス点の表示
グラフにおいて、バイアス点の表示/非表示を切り替えます。
回帰直線の表示
グラフにおいて、回帰直線の表示/非表示を切り替えます。
回帰直線に対する信頼区間の表示
グラフにおいて、回帰直線に対する信頼区間の曲線の表示/非表示を切り替えます。
全体平均バイアス線の表示
グラフにおいて、全体平均バイアス線の表示/非表示を切り替えます。
平均バイアス点の表示
グラフにおいて、平均バイアス点の表示/非表示を切り替えます。