次の表は、「破壊劣化」プラットフォームの「経路の定義」リストに表示される各モデルの式を示しています。各モデルの説明については、リンクをクリックしてください。
メモ: 各式の左側に表示されるサムネールは、位置パラメータmの経時的変化を示したイメージ図です。実際にモデルをあてはめた結果は、これらのサムネールのイメージ図とはだいぶ異なる場合があります。
モデル |
式 |
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m = b0 + b1 * f(time) |
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m = b1 * f(time) |
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m = b0X + b1 * f(time) |
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m = b0X + b1x * f(time) |
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m = b1X * f(time) |
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m = b0 + b1X * f(time) |
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m = b0 - b1 * Exp[-b2 * Exp[b3 * [Arrhenius(X0) - Arrhenius(X)]] * f(time)] |
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m = b0 * [1 - Exp[-b1 * Exp[b2 * [Arrhenius(X0) - Arrhenius(X)]] * f(time)]] |
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m = b0 + b1 * Exp[-b2 * Exp[b3 * [Arrhenius(X0) - Arrhenius(X)]] * f(time)] |
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m = b0 * Exp[-b1 * Exp[b2 * [Arrhenius(X0) - Arrhenius(X)]] * f(time)] |
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m = b0 ± Exp[b1 + b2 * Arrhenius(X)] * f(time) |
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m = b0 ± Exp[b1 + b2 * Log(X)] * f(time) |
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m = b0 ± Exp[b1 + b2 * X] * f(time) |
このモデルでは、変数変換した時間の線形関数で位置パラメータが表されています。このモデルでは、X変数があるかどうかにかかわらず、すべての線形関数が、共通の切片と共通の傾きになっています。
このモデルでも、変数変換した時間の線形関数で位置パラメータが表されています。ただし、時間の変換値が0のときに位置パラメータが0になっています。「分布」と「変換」の選択によっては、中央値の曲線は直線ではなく、また、原点を通りません。このモデルでは、X変数があるかどうかにかかわらず、すべての線形関数が、切片がなく、かつ、共通の傾きになっています。
このモデルでも、変数変換した時間の線形関数で位置パラメータが表されています。ただし、傾きは共通ですが、切片はX値ごとに異なっているモデルです。「分布」と「変換」の選択によっては、関係式は曲線になる場合があります。たとえば、対数正規分布の場合には、Figure 9.12のプロットのようになります。
図9.12 対数正規分布を使用した共通の傾きを持つモデル
このモデルでも、変数変換した時間の線形関数で位置パラメータが表されています。ただし、X値ごとに、異なった切片と異なった傾きとなっています。
このモデルでも、変数変換した時間の線形関数で位置パラメータが表されています。ただし、切片がゼロで、傾きがX値ごとに異なっています。
このモデルでも、変数変換した時間の線形関数で位置パラメータが表されています。ただし、切片は共通ですが、傾きはX値ごとに異なっています。
4つの1次反応速度モデルが用意されています。これらのモデルでは、温度のArrhenius変換に関係している非線形関数で位置パラメータが表されています。これらのモデルは、オプション指定の説明変数Xの値ごとに位置パラメータが異なるモデルになっています。
これらのモデルの一つを初めて選択するときは、温度の単位と、基準温度(X0)の値を指定する必要があります。指定された基準温度は、これらのモデルのb2の解釈を左右します。b2パラメータは、X0において一定です。X0の値は、加速因子における基準に使用されます(Meeker and Escobar 1998)。続いて別の1次反応速度モデルまたはArrhenius速度モデル(Arrhenius速度を参照)を指定したときも、これらの設定に関しては、最初に指定したものが使用されます。
このモデルでは、b1とb2は正の値です。線形スケール上で、時間が無限に近づくにつれて、上側の漸近線b0に曲線は漸近します。
このモデルでは、時間ゼロのときに位置パラメータがゼロになっています。このモデルでも、b0とb1は正の値です。線形スケール上で、時間が無限に近づくにつれて、上側の漸近線b0に曲線は漸近します。タイプ2のモデルは、タイプ1のモデルを垂直方向にずらしたものです。
このモデルでも、b1とb2は正の値です。b1に対する符号がタイプ1モデルのものと逆になっているので、このモデルはタイプ1モデルを逆にしたものです。線形スケール上で、時間が無限に近づくにつれて、下側の漸近線b0に曲線は漸近します。
時間の経過にともなって減少しているデータにこのモデルをあてはめた場合、Figure 9.13のようなプロットになります。この図は、「Adhesive Bond.jmp」を使用しています。また、温度の単位には摂氏を、通常の使用状況での基準温度は35度と設定しました。
図9.13 1次反応速度 タイプ3の例
このモデルは、タイプ3のモデルを垂直方向にずらしたものです。線形スケール上で、時間が無限に近づくにつれて、下側の漸近線0に曲線は漸近します。
変数変換されたX変数の指数関数に位置パラメータがなっている3つのモデルが用意されています。それぞれのモデルは、切片が共通で、オプションで指定された説明変数Xの値ごとに傾きが異なります。これらのモデルでは、線形スケール上において、位置パラメータは変数変換した時間に対しては線形になっています。
このモデルでは、「XのArrhenius変換」の線形関数を指数変換したものに、変数変換した時間を掛けます。このモデルを選択したときに、温度の単位をまだ指定していない場合は、指定するよう求められます。
このモデルでは、「Xの対数」の線形関数を指数変換したものに、変数変換した時間を掛けます。
このモデルでは、Xの線形関数を指数変換したものに、変数変換した時間を掛けます。