「決定的スクリーニングのあてはめ」プラットフォームでは、決定的スクリーニング計画(Definitive Screening Design; 以下、”DSD”とも略す)がもつ特性を利用して、決定的スクリーニング計画によって得られたデータを分析します。この分析方法を、「決定的スクリーニング計画の効果的モデル選択」(Effective Model Selection for DSDs)と呼んでいます。JMPで決定的スクリーニング計画を作成すると、計画のデータテーブルに「決定的スクリーニングのあてはめ」というスクリプトが生成されます。このスクリプトは、効果的モデル選択によって、自動的に統計分析を行います。
決定的スクリーニング計画は3水準計画であり、主効果および2次効果を特定するのに役立つ実験計画です。応答に影響している効果(有効な効果; active effect)の個数が実験回数の半分以下であり、かつ、効果の大きさが誤差標準偏差の2倍を超えているような状況であれば、決定的スクリーニング計画は、その最小の実験回数だけで、それらの有効な効果を正確かつ高い確率で特定できます。
さらに、決定的スクリーニング計画は、その最小の計画に、適切に構成された実験を4つ以上追加すると、効果を特定できる確率が大幅に向上します。これらの追加された実験を、追加実験(extra runs)と呼びます。この追加実験は、偽因子(fake factor)と呼ばれる架空の因子によって追加されます。追加実験については、決定的スクリーニング計画の構造を参照してください。
偽因子を用いて実験を追加すると、2次効果に対する検出力が大幅に増加します。そのため、Jones and Nachtsheim(2016)は、最低4回の追加実験を含めることを強く推奨しています。