「MANOVAのあてはめ」レポートの「応答の指定」パネルでは、応答に対する計画行列(対比)を指定します。
図10.4 「応答の指定」パネル
応答の選択
応答変数の計画行列を選択し、M行列を形成します。このM行列の各列が、多変量検定のための変換を行うベクトルになります。次のオプションから選択できます。
反復測定
[合計]と[対比]の両方が実行されます。
合計
複数の応答を合計して1つの値にします。
単位行列
M行列として単位行列が使われます。
対比
第1番目の応答とその他の応答が1対1で比較されます。
多項
M行列として直交多項式の行列が使われます。
Helmert
各応答が、その下にリストされている応答の平均と比較されます。
プロファイル
各応答が、その次の応答と比較されます。
平均
各応答が、その他の応答の平均と比較されます。
複合
応答が2つの効果を複合したもので構成されている場合に、応答に対して複数の変換を作成します。
カスタム
M行列を自由に設定できます。
メモ: 多変量分散分析で最も標準的な応答の計画行列は、[反復測定]と[単位行列]です。[対比]、[Helmert]、[プロファイル]、[平均]の各オプションによって行われる検定では、各ベクトルが同じ空間を張るので、ほとんど差がありません。ただし、「最小2乗平均」表と「パラメータ推定値」表に表示されている検定および詳細を見ると、それぞれの方法で異なる部分に焦点が置かれていることがわかります。[反復測定]または[複合]を選択すると、応答側に対する効果(個体内効果=時点の効果)の名前を指定するためのダイアログボックスが表示されます。それ以外に入力や設定するところはなく、実行すると、応答に対する個体間および個体内の変換が作成されます。[反復測定]、[複合]以外の計画行列を選択した場合は、設定パネルが拡張するので、そこで詳しい指定を行います。
一変量検定も行う
多変量検定だけでなく、調整済み、および、未調整の一変量検定も実行します。特に、反復測定モデルのときにお使いください。
各列の個別検定も実行
多変量分散分析だけでなく、応答変数ごとに、一変量の分散分析も実行します。
以下のボタンは、「応答の選択」オプションを選択したときだけ表示されます。
実行
分析を実行し、多変量アプローチに基づく推定値と検定を表示します。多変量分散分析の多変量検定を参照してください。
ヘルプ
「応答の指定」パネルのヘルプを表示します。
直交化
行列を正規直交化します。[合計]を除く応答の種類では、正規直交化の前に、列の合計がゼロになるような対比にいったん変換されます。
最後の列を削除
変換行列の列が削除され、次元が減少します。