ここでは、標準最小2乗モデルの推定値の相関について詳しく説明します。データの標本サイズはnで、p–1の説明変数があるとします。このデータに対するn x pの計画行列を、Xとします。Xの第1列は、通常、切片を表し、すべての要素が1である列ベクトルになっています。残りのp–1個の列は説明変数の値を含みます(名義尺度の列はダミー変数に変換され、各ダミー変数が行列Xの1列になります)。
パラメータ推定値のベクトルは、次式によって求められます。
ここで、Yは応答値のベクトルです。
回帰モデルの通常の仮定のもとでは、の共分散行列は次のようになります。
ここで、σ2は応答の分散(誤差の分散)です。
相関は、共分散を標準偏差の積で割ったものです(標準偏差は、共分散行列の対角要素の平方根です)。Vを、次式のように計算される、標準偏差を対角要素にもつ対角行列とします。
パラメータ推定値の相関行列は、次式で求められます。