ここでは、「多重対応分析」プラットフォームの要約統計量について説明します。
ある点の2次元までの「余弦2乗和」(「品質(quality)」とも呼ばれています)は、カイ2乗距離を計量とした空間において、すべての次元上における原点からその点までの距離を、2次元上における原点からその点までの距離で割ったものを2乗したものです。ある次元における「余弦2乗」は、カイ2乗距離を計量とした空間において、その次元上のベクトルと、すべての次元でのベクトルがなす余弦を2乗したものです(これは、カイ2乗距離を計量とした空間において、すべての次元上における原点からその点までの距離を、1次元上における原点からその点までの距離で割ったものを2乗したものです)。この「余弦2乗」は、該当の次元におけるその点の慣性を、すべての次元におけるその点の慣性の和で割った値にもなっています。「余弦2乗和(2次元)」は、2次元までの空間で、該当する点がどの程度、良く表現されているかを示します。
「質量」は、行和や列和を合計度数(総和)で割ったものです。
「慣性」は、主成分分析の分散に相当します。データ全体の全慣性は、2元分割表全体におけるPearsonカイ2乗値を合計度数で割った値です。
「要約統計量」における「相対慣性(relative inertia)」は、データ全体の全慣性への各点の寄与率を表しています。「要約統計量」の表では、相対慣性が「慣性」として表示されます。