多重対応分析(Multiple Correspondence Analysis; MCA)は、複数のカテゴリカルな変数を分析対象とし、それらのカテゴリカルな変数の水準間にある関係を調べます。対応分析が2変数を分析するのに対し、多重対応分析は3変数以上を扱えます。多重対応分析は、「カテゴリカルな変数に対する主成分分析」と喩えることができます。他の多変量分析と同様に、次元を減らす手法であり、カテゴリカルな多変量データを2次元や3次元の空間で表します。
多重対応分析は、社会科学分野で広く利用されています。多重対応分析は、質問紙調査では、複数の質問における関係を調べるのに役立つでしょう。消費者調査では、潜在的な市場を探し出すのに使えるでしょう。
多重対応分析の詳細については、LeRoux and Rouanet(2010)を参照してください。
図7.1 多重対応分析