[最適値との比較,HsuのMCB検定]では、特定の水準の平均が、それ以外の水準の平均の最大値または最小値とどう異なるかを調べます。Hsu(1996)を参照してください。この検定の例については、第 “[最適値との比較,HsuのMCB検定]の例”を参照してください。
HsuのMCB検定の分位点は、群によって異なります。各群の標本サイズが等しくない場合は、比較円のグラフは正確とはいえません。比較円の半径は、その群の平均に対する標準誤差と、最大分位点を掛け合わせたものになります。正確に有意差を評価したい場合には、グラフではなく、検定のp値を見てください。第 “最小/最大との比較”を参照してください。
HsuのMCB検定における「最小/最大との比較」レポートのp値は、片側Dunnett検定によって計算されています。標本平均が最適値(最大値もしくは最小値)ではない水準のp値は、その群を片側Dunnett検定のコントロール群とし、最適値となっている群の平均と比較しています。最適値となっている群のp値は、その群をコントロール群とし、2番目に最適な平均の群と比較しています。
各群に対して、その群と、その群以外のなかで最も平均が大きい群とを比較するp値です。(未知の)真の平均の最大値以下に有意になっている平均を選ぶために使用できます。
各群に対して、その群と、それ以外の群のなかで最も平均が小さい群とを比較するp値です。(未知の)真の平均の最小値以上に有意になっている平均を選ぶために使用できます。
最大値の表には、行の平均から列の平均を引き、さらに最小有意差を引いたものが表示されています。正の値がある列の平均は、その正の値である行の平均は列の平均より有意に大きいため、最大値とはみなされません。
最小値の表には、行の平均から列の平均を引き、最小有意差を加算したものが表示されています。負の値がある列の平均は、その負の値である行の平均は列の平均より有意に小さいため、最小値とはみなされません。