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「比較」レポートセクション(分布プロファイル)には、「ノンパラメトリック」重ね合わせプロットのセクションで選択した分布の各種プロファイルが表示されます。次のタブがあります。
図4.9 分布プロファイル
[分位点][ハザード][密度]の各タブにも同様の結果が表示されます。「分布プロファイル」・「分位点プロファイル」・「ハザードプロファイル」・「密度プロファイル」・「加速係数プロファイル」は、他のプラットフォームで作成される予測プロファイルと似ています。たとえば、「温度」「時間」の縦の線をドラッグすれば、温度と時間を変更したときの分布の値の変化を調べることができます。予測プロファイルについては、『プロファイル機能』の「プロファイル」章に詳しい説明があります。
「分位点プロファイル」は、故障時間を外挿するのに役立ちます。データにWeibull分布をあてはめた場合を考えてみましょう。「Devalt.jmp」の加速係数プロファイルのWeibull分布の加速係数プロファイルを見ると、使用条件の温度が10℃のときの45℃における加速係数は17.18683であることがわかります。[分位点]タブを選択して、Weibull分布の「分布プロファイル」を表示します。プロットでは、確率が0.5になる位置に縦線があります。
「Devalt.jmp」のWeibull分布の分位点プロファイルでは、確率が0.5に設定されており、45℃における故障確率0.5の分位点は、13849.01時間であることがわかります。これらのことから、温度が10℃の場合、ユニットのうち50パーセントが故障する時間は、13849.01 × 17.18683 = 約238021時間であると推定できます。
図4.10 「Devalt.jmp」のWeibull分布の分位点プロファイル
[加速係数]タブを選択すると、あてはめたすべての確率分布において、故障時間に対する「加速係数プロファイル」が表示されます。「Devalt.jmp」の加速係数プロファイルを表示するには、「寿命の二変量」の赤い三角ボタンのメニューから[すべての分布のあてはめ]を選択します。加速係数を求めるときの説明変数の使用条件の値を変更するには、「寿命の二変量」の赤い三角ボタンのメニューから[使用条件の設定]を選択して、任意の値を入力します。説明変数と使用条件の値は、「加速係数プロファイル」というタイトルの横に表示されます。
図4.11 「Devalt.jmp」の加速係数プロファイル
加速係数プロファイルでの数値をもとに、パラメトリックな分布を仮定した場合の、使用条件と比較したときの加速試験条件での故障時間を算出することができます。「加速係数」は、多くの場合、使用条件におけるpパーセント点と加速試験条件におけるpパーセント点の比です。 対数正規分布・Weibull分布・対数ロジスティック分布・Fréchet分布において、加速因子のどの水準でも尺度パラメータが同じである場合に、このような関係が成立します。確率分布についての詳細は、「寿命の一変量」章の「確率分布」(72ページ)を参照してください。
[比較の規準]タブには、あてはめた分布に対して、(-2)* 対数尤度・AICc・BIC の各規準が表示されます。分析レポートの[比較の規準]タブに、Weibull・対数正規・対数ロジスティック・Fréchetの各分布に対する結果を示します。データへのあてはまりの良い分布が「比較の規準」表の一番上に表示されます(「AICc」を基準に並べ替えられます)。
図4.12 分析レポートの[比較の規準]タブ