4つのグループがあり、各群の標本サイズは4とします。そして、グループ平均がすべて等しいかどうかを検定で調べたいとしましょう。グループ平均は10、11、12、13で、標準偏差は0.9であると予想されるとします。5%の有意水準で、いずれかの平均が他と異なることを検出する検出力を計算します。
1. [実験計画(DOE)]>[計画の診断]>[標本サイズ/検出力]を選択します。
2. [k標本平均]をクリックします。
3. 「Alpha」はデフォルトの「0.05」のままにしておきます。
4. 「標準偏差」として「0.9」を入力します。
5. 「追加パラメータ数」はデフォルトの「0」のままにしておきます。
6. 4グループの平均として、「10」、「11」、「12」、「13」と入力します。
7. 「標本サイズ」として「16」を入力します。
8. 「検出力」は空白にします。
9. [続行]をクリックします。
図17.9 4群の平均に対する検定の検出力
「検出力」が約0.95と計算されます。つまり、有意水準が0.05、母平均が10、11、12、13、標準偏差が0.9、全体の標本サイズが16の場合、95%の確率で、帰無仮説を棄却することができ、「少なくとも1つの平均は他の平均と異なる」という対立仮説を検出できます。
10. 「標本サイズ」の「16」をクリックし、削除します。
11. 「検出力」の「0.95」をクリックし、削除します。
12. この状態で[続行]をクリックすると、標本サイズと検出力のプロットが描かれます。
図17.10 k群の平均に対する標本サイズと検出力のプロット
標本サイズと検出力のプロットから、全体の標本サイズが16もあれば、十分な検出力があることが分かります。カーソルを「標本サイズ」の軸に置き、ドラッグして横軸を16以上に拡張します。標本サイズを16より大きくしても、検出力はほとんど増加しないことがわかります。
「平均の差」という数値も表示されています。この「平均の差」は全体平均との差の2乗和の平方根として計算されたものです。この例では、(-1.5)2 + (-0.5)2 + (0.5)2 + (1.5)2の平方根、つまり5の平方根です。そのため、この「平均の差」の数値は、およそ2.236となります。