「標本サイズと検出力」プラットフォームを使うと、実験や調査を計画する際、特定の問いの答えを見つけるうえで標本サイズがどのように影響するかを調べることができます。次のような問題を扱えます。
• 何個のユニットをテストすべきか?
• 現在の標本サイズにおいて、処置の平均の差をきちんと検出できるか?
• 故障時間を推定するのに何個のユニットを試験する必要があるか?
「標本サイズと検出力」プラットフォームは、複数のツールで構成されています。各ツールには、データを入力したり、計算結果を表示したりするフィールドがあります。ユーザは、指定する値と計算で求めたい値を選択することができます。たとえば、検出力と検出したい効果の大きさを指定し、必要な標本サイズを求めることができます。あるいは、標本サイズと検出力を指定し、検出できる効果の大きさを求めることもできます。
特定の仮説検定に必要な標本サイズは、第1種の誤りの確率と第2種の誤りの確率とのトレードオフに基づいて決められます。第1種の誤りの確率(α)とは、帰無仮説が正しい場合において、その正しい帰無仮説を誤って棄却する確率です。第2種の誤りの確率(β)とは、帰無仮説が正しくない場合において、その帰無仮説を誤って棄却しない確率です。一般には、αとβは小さいことが望まれます。検出力(1 - β)は、帰無仮説が正しくないときに、その帰無仮説を正しく棄却できる確率です。
JMPにおける検出力と標本サイズについては、Barker(2011)を参照してください。
図17.1 1標本平均の検出力アニメーション