公開日: 04/01/2021

「予測」レポート

「予測」レポートでは、故障数の予測値を表すグラフが描かれています。グラフは対話的で、予測のための設定を変更できます。グラフにおいて、ホットスポットをドラッグすると、将来の生産数を設定できます。将来、生産数によって、故障数がどのように変化するかを確認できます。

リスク集合の調整

将来の生産数

左側のグラフで描かれている青い棒は、過去の生産数を示します。想定される将来の生産数を追加するには、次の手順に従います。

1. ホットスポットを右方向にドラッグし、1つまたは複数の生産期間を追加します。

想定される将来の生産数がオレンジ色の棒で示されます。

図9.11 生産期間の追加 

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2. 各棒を上下にドラッグして各期間の生産数を変更します。

図9.12 生産数の調整 

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ヒント: 将来の生産数を調整するには、「予測」の赤い三角ボタンをクリックし、[リスク集合のスプレッドシートによる設定]を選択します。リスク集合のスプレッドシートによる設定を参照してください。

既存の生産数

青い棒を右クリックし、[除外する]を選択すると、該当するリスク集合を除外して予測値が求められます。棒を右クリックして[含める]をクリックすれば、該当するデータが、再び、予測の計算に含まれます。

ヒント: 既存の生産数を調整するには、「予測」の赤い三角ボタンをクリックし、[リスク集合のスプレッドシートによる設定]を選択します。リスク集合のスプレッドシートによる設定を参照してください。

故障数の予測

左側のグラフで将来の生産数を指定すると、右側のグラフが更新され、将来の故障数が推定されます(図9.13)。ホットスポットをドラッグして予測期間を変更できます。変更に応じて、オレンジ色の折れ線グラフ(故障数の予測値を表すグラフ)の区間が短くなったり、長くなったりします。

図9.13 予測期間の調整 

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「イベントまでの時間」データでリスク集合を定義する方法

起動ダイアログにて[イベントまでの時間]タブを使用した場合も、リスク集合を定義できます。ただし、その場合、起動ダイアログの[イベントまでの時間]タブで、「寿命単位」は[数値]に、「予測の開始時間」は「0」に設定されている必要があります。そして、適切な列を、[イベントまでの時間]・[打ち切りの有無]・[グループID]に指定してください。

「予測」アウトラインにある左側のプロットでは、生産数が棒グラフで示されています。既存のリスク集合を定義するには、「0」の位置にあるホットスポットを左にドラッグしてください。一方、将来のリスク集合を定義するには、「1」の位置にあるホットスポットを右にドラッグしてください。

[リスク集合のスプレッドシートによる設定]オプションによって、既存および将来のリスク集合を定義することもできます。[イベントまでの時間の形式]タブを使ってプラットフォームを起動した場合、既存のリスク集合は、「将来のリスク」のスプレッドシートにおいて、時間値が負である行に入力しなければなりません。このスプレッドシートについては、リスク集合のスプレッドシートによる設定を参照してください。

「予測」グラフのオプション

「予測」レポートのグラフに対して、契約期間や、分布の種類といった設定も変更できます。

契約期間の設定を変更して、故障数を予測したい場合には、[契約期間の使用]の下に数値を指定します。また、必要に応じて、時間の単位を変更します。

あてはめる確率分布を変更するには、「分布の選択」のドロップダウンリストから確率分布を選択します。選択した確率分布が、データにあてはめられ、予測に使われます。また、「寿命の一変量」レポートにおいて、選択した確率分布のグラフが追加されます。なお、「寿命の一変量」レポートの方で確率分布を変更しても、「予測」グラフ上の確率分布は変更されません。

グラフ上に表示される故障数に関して、累積総数を表示したい場合は、[累積度数]ラジオボックスを選択します。デフォルトでは、各時点での故障数が表示されています。各時点での故障数のほうが、傾向を把握しやすいかもしれません。

予測故障数の信頼区間を表示するには、[区間の表示]を選択します。

「予測」レポートのオプション

「予測」の赤い三角ボタンのメニューには、以下のオプションがあります。

アニメーション

ホットスポットを点滅表示するかどうかを指定します。この[アニメーション]は、既存のリスク集合の青い棒を右クリックすることでも選択や解除を行えます。

リスク集合の対話式設定

ホットスポットをドラッグ可能にするかどうかを指定します。

リスク集合のスプレッドシートによる設定

生産数と期間を(対話式のグラフで追加する代わりに)数値で指定できます。スプレッドシートでの設定においては、将来に予定されている生産数を、グラフで対話的に追加するのではなく、数値で指定できます。また、過去の特定の時点における生産数を、予測の計算に含めないように設定することもできます。

過去の特定の時点における生産数を予測の計算から除外するには、「過去のリスク」領域でその時点を選択し、「生産量」列のセルをクリックして[除外する]を選択します。除外した時点を、再び、予測の計算に含めるには、[含める]を選択します。

将来に予定されている生産数をスプレッドシードで入力するには、「将来のリスク」の該当するフィールドをダブルクリックし、新しい値を入力します。

予測に用いる生産数の時点を追加する場合は、「将来のリスク」領域内を右クリックし、[追加]オプションのいずれかを選択します([行の追加]を選択すると1行追加されます。[N行の追加]を選択した場合は、追加する行数を指定できます)。

スプレッドシートで変更した値は、グラフに反映されます。

注: [イベントまでの時間の形式]タブを使ってプラットフォームを起動した場合、既存のリスク集合は、「将来のリスク」のスプレッドシートにて、時間値が負である行に入力しなければなりません。

将来のリスク集合の読み込み

将来の生産数データを、開いている別のデータテーブルから読み込みます。読み込んだデータが、将来に予定されている生産数として、グラフに表示されます。このデータには、生産日(タイムスタンプ)と生産数の列が必要です。

区間の表示

グラフ上に描かれている信頼区間の表示/非表示を切り替えます。このオプションを選択した場合と、グラフの横の[区間の表示]を選択した場合の動作は同じです。

[区間の表示]を選択すると、メニューに[予測区間の種類]が表示されます。区間の種類として次のいずれかを選択します。

プラグイン区間

[プラグイン区間]は、分布のパラメータを推定値に固定して、予測誤差を計算します。この方法では、推定誤差は考慮されていません。

予測区間

[予測区間]では、推定されたパラメータの推定誤差を考慮しながら、予想誤差を求めます。

[予測区間]が選択されている場合には、メニューに[予測区間の設定]オプションが表示されます。「予測区間」は、デフォルトでは近似法によって計算されています。[モンテカルロ標本サイズ][乱数シード値]を選択し、モンテカルロ法で求めることもできます。なお、乱数シード値として、システムクロックを使用する場合には、欠測値を入力してください。

契約期間の使用

予測の際に指定の契約期間を考慮するかどうかを指定します。このオプションを選択した場合と、グラフの横の[契約期間の使用]を選択した場合の動作は同じです。

故障コストの使用

将来のリスクグラフに、故障数ではなく、故障コストが表示されます。

[故障コストの使用]を選択すると、メニューに[故障コストの設定]オプションが表示されます。このオプションを使えば、各故障のコストを設定できます。起動ウィンドウでグループ変数を指定した場合、[故障コストの設定]ウィンドウで各グループに対して別々のコストを指定できます。

予測データテーブルの保存

累積返品数と各時点での返品数を、新しいデータテーブルに保存します。起動ウィンドウで選択した変数のデータも、一緒に保存されます。グループ変数を指定した場合、それぞれのグループIDのデータと、「全体」というデータが作成されます。これらのデータテーブルには、将来の予測される返品数とともに、過去の返品数も含まれています。

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