「信頼性予測」プラットフォームを起動するには、[分析]>[信頼性/生存時間分析]>[信頼性予測]を選択します。
図9.7 「信頼性予測」起動ウィンドウ
「列の選択」の赤い三角ボタンのメニューのオプションについては、『JMPの使用法』の列フィルタメニューを参照してください。
「信頼性予測」プラットフォームは、3つのデータ形式をサポートしています。起動ウィンドウには、それら3つのデータ形式ごとに、[ネバダ形式]・[日付形式]・[イベントまでの時間の形式]というタブが用意されます。以下で、それぞれのデータ形式について解説します。
「ネバダ形式」は、信頼性予測のデータ形式として、良く使われています。製造日と生産数、および、特定の期間における故障数が、1つのデータに含められています。データの形状が、ネバダ州のような形になるため、「ネバダ形式」と呼ばれています。図9.8は、「Small Production.jmp」サンプルデータです。
図9.8 ネバダ形式の例
[ネバダ形式]タブには、次のようなオプションがあります。
データは区間打ち切り
故障数を、区間打ち切りのデータとみなします。この時、各区間を、その前の時刻から現在の時刻までとみなします。デフォルトでオンになっています。
寿命単位
時刻や日時の単位を指定します。生産日、および、故障数を含む列の名前といった、すべての時刻の形式を決めます。ここで設定した時刻や日時の単位で、予測が行われます。
生産数
生産された製品の個数
タイムスタンプ
生産日
故障数
故障した製品の個数
グループID
データのグループ分けに使用される列。グループごとに別々の確率分布をあてはめて、予測が行われます。また、それらの結果を組み合わせて、全体に対する予測も行われます。
日付形式のデータは、生産数を含むデータテーブルと、故障数を含むデータテーブルの2つで構成します。一方のデータテーブルには、生産日ごとに生産数を保存します。もう一方のデータテーブルには、故障日・故障数・生産日を保存します。
図9.9は、「Small Production part1.jmp」サンプルデータと「Small Production part2.jmp」サンプルデータです。
図9.9 日付形式の例
[日付形式]タブは、「生産数データ」と「故障数データ」のセクションに分かれています。
テーブルの選択
製品の生産日と生産数を記録したデータテーブル
テーブルの選択
故障数・故障日・生産日などの、故障に関するデータを記録したデータテーブル
左側打ち切り
観測値が打ち切りであるかどうかを示す列
タイムスタンプ
生産数データの行と、故障数データの行とを対応付けるための列。故障した製品が、どの生産バッチに含まれるかを示します。
打ち切りの値
[打ち切り]列のデータ値のうち、打ち切りであることを示すデータ値を指定します。[打ち切り]列を選択すると候補となるデータ値が、自動的にコンボボックスに表示されます。データ値を変更するには、赤い三角ボタンをクリックして、値のリストから選択してください。テキストボックスに異なる値を入力することもできます。[打ち切り]列に「値ラベル」列プロパティが設定されている場合、値ラベルが値リストに表示されます。なお、[打ち切り]列が欠測値となっている行は、分析から除外されます。
その他のオプションは、[ネバダ形式]タブと同じです。ネバダ形式を参照してください。
「イベントまでの時間」の形式は、生産されてから故障するまでの時間を表しています。ネバダ形式や日付形式では、生産日や故障日などの日時が含まれていますが、「イベントまでの時間」の形式には、日時は含まれておらず、故障までの時間しか含まれていません。また、この形式では、データにおける打ち切りの種類を任意に設定できます。「イベントまでの時間」データでリスク集合を定義する方法を参照してください。
図9.10は、「Small Production Time to Event.jmp」サンプルデータです。
図9.10 「イベントまでの時間の形式」の例
[イベントまでの時間の形式]タブには、次のオプションがあります。
予測の開始時間
予測を開始する時間。指定された値が、グラフにおいて、予測区間の最初に表示されます。
打ち切りの値
打ち切りであることを示す値。[打ち切り]の列を指定したときだけ、指定できます。
その他のオプションは、[ネバダ形式]タブと同じです。ネバダ形式を参照してください。