「モデル化の設定」レポートでは、個々の時系列にモデルをあてはめることができます。さまざまなモデルが考慮されます。Hyndman et al.(2008)は、誤差、トレンド要素、および季節要素に基づいて次のように状態空間平滑化モデルを定義しています。
• 誤差は加法的(A)または乗法的(M)です。
• トレンド要素は、なし(N)、加法的(A)、加法的(ダンプ)(Ad)、乗法的(M)、または乗法的(ダンプ)(Md)です。
• 季節要素は、なし(N)、加法的(A)、または乗法的(M)です。
特定のモデルはそのETS(誤差、トレンド、季節)によって表すことができます。これらは時系列予測で使用されるモデルです。
「モデル化の設定」レポートには2つのタブがあります。[推奨される設定]タブは、プラットフォームで選択された一覧の状態空間平滑化モデルを割り当てるのに使用します。[詳細な設定]タブは、あてはめたい特定の状態空間平滑化モデルを選択するのに使用します。その後、個々のそれぞれの時系列について、与えられたセットの中から最良のモデルが予測に使用されます。
[詳細な設定] タブに示されているように、[詳細な設定]タブでのみ使用できます。「モデルの選択」レポートでは、個々の時系列にあてはめる状態空間平滑化モデルを指定します。チェックボックスを使用して、モデルの誤差、トレンド、および季節性を選択します。プラットフォームによって推奨されるモデルに対応するチェックボックスを選択するには、[推奨されるモデルを選択]をクリックします。また、すべてのチェックボックスを選択するには[すべて選択]を、すべてのチェックボックスの選択を解除するには[すべて選択解除]をクリックします。
図18.6 [詳細な設定] タブ
以下のオプションの設定を指定できます。
NAhead
何期先を予測するかを指定します。負の数を指定することはできません。
周期
モデルをあてはめる際に考慮する季節性の値を指定します。デフォルトでは、「時間パターンの解析」レポートに基づいて推奨される季節性に設定されます。異なる季節性のモデルを考慮したい場合は、ここで追加の周期を指定し、それらをカンマで区切ります。周期はゼロより大きくなければなりません。
NHoldout
検証に使用される検証系列の期間を指定します。この値を負にすることはできません。
以下のオプションを指定できます。
モデル選択規準を結果に出力
データにあてはめるモデルのセットに対する、モデル選択規準を保存します。モデルをあてはめた後、この情報は「全系列に対する全モデルの情報量規準」レポートに表示されます。
予測区間の信頼水準
予測に対する予測区間の水準。この設定により、予測プロット内の陰影領域の幅が変わります。
欠測部分の補間
モデルをあてはめる際の補完法を指定します。
注: これらのオプションは、モデルのあてはめに使用されるデータだけを変更します。生データは変更されません。
なし
欠測値は補完されません。
最後の値
一連の欠測値の前にある最後の値を使って欠測値を補完します。
中間の値
一連の欠測値の前にある最後の値と一連の欠測値の後にある最初の値を平均することによって欠測値を補完します。
線形補間
一連の欠測値の前にある最後の値と一連の欠測値の後にある最初の値の間で線形補間を作成することによって欠測値を補完します。
[実行]をクリックすると、指定した一連のモデルがあてはめられます。アクティブなスレッドの数、完了したタスクと合計タスクの数、および完了したタスクの割合を知らせる進行状況バーが表示されます。1つのタスクは、1つの時系列と応答変数の組み合わせに対する、指定したすべてのモデルのあてはめとして定義されています。あてはめが完了すると、「モデルのレポート」レポートが表示されます。モデルのレポートを参照してください。「モデルの指定」レポートでオプションに変更を加え、もう一度[実行]をクリックすると、「モデルのレポート」レポートの内容が更新されます。