十代の子供たちの身長が年齢によってどのように変わるかを調べたいとします。この例では、[面]を使用して上限と下限を表示します。カスタム変換を使って仮想列を作成し、その仮想列を使ってグラフを作成してみましょう。
年齢グループ別に身長の上限と下限を作成するには、[計算式]オプションを使用します。
• 年齢グループ内の標準偏差をその年齢グループの平均に加算して上限を定義します。
• 年齢グループ内の標準偏差をその年齢グループの平均から減算して下限を定義します。
1. [ヘルプ]>[サンプルデータライブラリ]を選択し、「Big Class.jmp」を開きます。
2. [グラフ]>[グラフビルダー]を選択します。
3. 「身長(インチ)」列を右クリックし、[計算式]を選択します。
4. [統計]>[Col Mean]を選択します。
5. 計算式で、「身長(インチ)」をクリックします。すると、その変数名だけが青いボックスで囲まれます。
「身長(インチ)」変数の選択
6. カンマを入力します。「byVariable」ボックスが表示されます。「年齢」をクリックします。
7. 計算式の外側のボックスを選択し、プラス記号(+)をクリックします。
プラス記号(+)をクリック
8. [統計]>[Col Std Dev]をクリックします。
9. 「身長(インチ)」をクリックします。
10. カンマを入力します。すると、「byVariable」ボックスが表示されます。「年齢」をクリックします。
上限の計算式は図のようになります。
上限の計算式
11. 計算式全体を選択して外側のボックスを右クリックし、[コピー]を選択します。
12. [OK]をクリックします。
13. 「変数」リストで、[変換[身長(インチ)]]列を右クリックし、[名前の変更]を選択します。
14. 「上限」と入力し、[OK]をクリックします。
1. 「変数」リストで「身長(インチ)」を右クリックし、[計算式]を選択します。
2. 計算式で、「身長(インチ)」を右クリックし、[貼り付け]を選択します。
上限用に作成した計算式が表示されます。
3. 「Col Std Dev(身長(インチ), 年齢)」を囲んでいるボックスを選択し、[+/-]ボタンをクリックします。
「Col Std Dev」を選択して負にする
下限の計算式は図のようになります。
下限の計算値
4. [OK]をクリックします。
5. 「変数」リストで、[変換[身長(インチ)]]列を右クリックし、[名前の変更]を選択します。
6. 「下限」と入力し、[OK]をクリックします。
グラフビルダーの要素を組み合わせることで、年齢グループ別の平均身長の折れ線グラフを作成し、上限と下限を影で示します。
1. 「年齢」を選択し、「X」ゾーンにドラッグします。
2. 「身長(インチ)」、「上限」、および「下限」を選択し、「Y」ゾーンにドラッグします。
3. [面]をクリックします。
4. 「面」のオプションで、「面のスタイル」を[範囲]に変更します。
5. 「面」のオプションで、「変数」の横にある三角ボタンをクリックします。[Y 身長(インチ)]の選択を解除します。
面プロット
色のついた部分は、各年齢グループの下限から上限までの範囲を示します。ただし、このままでは各グループの平均がわかりません。
6. Ctrlキーを押した状態で、[折れ線]をグラフの中にドラッグします。
7. 「折れ線」のオプションで、「変数」の横にある三角ボタンをクリックします。[Y 上限]と[Y 下限]の選択を解除します。
平均の折れ線を表示した面プロット
8. (オプション)[終了]をクリックします。
濃い青色の線は、各年齢グループの平均身長をつなげたものです。予想どおり、「身長(インチ)」は年齢が増すにつれて高くなっています。色のついた領域は、各年齢グループの平均身長から±1標準偏差の範囲を示しています。