「CUSUM(累積和)管理図」の赤い三角ボタンには、次のようなオプションがあります。
限界の表示
CUSUM管理図において、上側および下側決定限界の表示/非表示を切り替えます。
中心線の表示
CUSUM管理図において、中心線の表示/非表示を切り替えます。
シフト線の表示
(データ中に検出されたシフトがある場合のみ使用可能。)CUSUM管理図において、シフトが生じている時点を示す縦線の表示/非表示を切り替えます。このシフト線は、シフトの開始時点に描画されます。
– C+の値が上側管理限界を上回ったときに、正のシフトが生じていると判定されます。C+の値がゼロからゼロ以外になった最初の時点が、シフトの開始時点とされます。
– C-の値が下側決定限界を下回ったときに、負のシフトが生じていると判定されます。C-の値がゼロからゼロ以外になった最初の時点が、シフトの開始時点とされます。
ARLの表示
平均連長(ARL:Average Run Length)の表示/非表示を切り替えます。「平均連長(ARL)」レポートを参照してください。
ARLプロファイル
パラメータhおよびkに対して平均連長を描いたプロファイルの表示/非表示を切り替えます。起動ウィンドウで[データ単位]オプションを指定してある場合、パラメータHおよびKに対する平均連長のプロファイルが描かれます。
指定されたシフトの平均連長(ARL)は、決定限界外となるまでの連の平均的長さです。たとえば、シフトが0におけるARLは、工程が統計的管理状態にある場合に、決定限界外となるまでの連の平均的長さです。工程が統計的管理状態にある場合は、シフトは生じていないので、シフトの大きさは0です。
ARLプロファイルにおいて、CUSUM管理図の様々な設定に対する平均連長を調べることができます。「設定パネル」レポートのパラメータを更新すると、ARLプロファイルも更新されます。ARL(0)が大きくなっており、かつ、ARL(D)が小さくなっているものが、理想的なCUSUM管理図です。ここで、Dは、想定される平均のシフトです。
ARLプロファイルは、「設定パネル」レポートの[上側]および[下側]オプションの設定によっても異なります。
– [上側]オプションと[下側]オプションの両方が選択された場合、ARLプロファイルはCUSUM管理図の上側決定限界または下側決定限界のいずれかを超えるまでの平均連長を表します。
– [上側]オプションだけが選択された場合、ARLプロファイルはCUSUM管理図の上側決定限界を超えるまでの平均連長を表します。
– [下側]オプションだけが選択された場合、ARLプロファイルはCUSUM管理図の下側決定限界を超えるまでの平均連長を表します。
ARLプロファイルの隣の赤い三角ボタンのメニューにあるオプションの詳細については、『プロファイル機能』のプロファイルを参照してください。
設定パネル
設定パネルの表示/非表示を切り替えます。設定パネルでは、CUSUM管理図のパラメータ値や下側/上側を指定できます。
パラメータレポート
設定パネルの表示/非表示を切り替えます。
限界を超えた点のテスト
CUSUM(累積和)管理図の限界を超えた点を囲む赤い円の表示/非表示を切り替えます。
要約の保存
CUSUM管理図の各サブグループの統計量を含む新しいデータテーブルを作成します。サブグループの番号・標本サイズ・平均、および、シフト開始の指示変数、シフト開始間の各区間を示す値、上側・下側累積和とそれらの連の数、UCL・LCLが、新しいデータテーブルに保存されます。
管理図の調整
Y変数の受容域を設定するスライダ等の表示/非表示を切り替えます。受容域の最小値と最大値を調整した後、[完了]をクリックします。この時点で、CUSUM管理図がkパラメータの新しい値に基づいて更新されます。
– 起動ウィンドウで[データ単位]オプションが選択されている場合、補完されたkパラメータは、最小値と最大値の平均をσパラメータで割った値です。
– [データ単位]オプションが選択されていない場合、補完されたkパラメータは最小値と最大値の平均です。
CUSUM管理図において、Y変数の平均における受容できるシフトの幅を設定します。指定された幅以上のシフトを検出するのに最適な値が算出されます。求められたkの値でのCUSUM管理図は、指定されたシフトを検出するのに、より平均連長が短くてすみます。
デフォルトに戻す
すべてのパラメータをデフォルト値にリセットします。
警告スクリプト
特殊原因のテストで異常が検出されたことを知らせるスクリプトを作成し、実行することができます。結果はログに出力されるか、または読み上げられます。テストで検出された理由の説明を含めるオプションがあります。また、カスタムスクリプトのオプションを使用して、結果をメールで送信することもできます。
警告スクリプトおよびそれに続くJSLスクリプトでは、次の変数を使用できます。
qc_col(列の名前)
qc_test(異常が検出されたテスト)
qc_sample(標本番号)
ヒント: 警告スクリプトを指定しておくと、[限界を超えた点のテスト]がオンになったときに警告スクリプトが呼び出されます。
警告スクリプトの書き方の詳細は、『スクリプトガイド』の警告スクリプトの実行を参照してください。
以下のオプションの詳細については、『JMPの使用法』のレポートの[やり直し]メニューおよびレポートの[スクリプトの保存]メニューを参照してください。
やり直し
分析を繰り返したり、やり直したりするオプションを含みます。また、[自動再計算]オプションに対応しているプラットフォームにおいては、[自動再計算]オプションを選択すると、データテーブルに加えた変更が、該当するレポートに即座に反映されるようになります。
スクリプトの保存
レポートを再現するためのスクリプトを保存するオプションが、保存先ごとに用意されています。
Byグループのスクリプトを保存
By変数の全水準に対するレポートを再現するスクリプトを保存するオプションが、保存先ごとに用意されています。起動ウィンドウでBy変数を指定した場合のみ使用可能です。