この例では、まず、「一変量の分布」プラットフォームを使用して、変数を標準化します。次に、標準化された変数を使用して、直交回帰モデルをあてはめます。
1. [ヘルプ]>[サンプルデータライブラリ]を選択し、「Big Class.jmp」を開きます。
2. [分析]>[一変量の分布]を選択します。
3. 「身長(インチ)」と「体重(ポンド)」を選択し、[Y, 列]をクリックします。
4. [OK]をクリックします。
5. Ctrlキーを押したままにします。「身長(インチ)」の赤い三角ボタンをクリックし、[保存]>[標準化]を選択します。
Ctrlキーを押しながらコマンドを選択すると、レポートウィンドウに表示されているすべての変数に、選択されたコマンドが一括して適用されます。上記の操作により、「Big Class.jmp」サンプルデータテーブルに、新しい列が2つ追加されます。
6. 「一変量の分布」レポートウィンドウを閉じます。
1. 「Big Class.jmp」サンプルデータテーブルから、[分析]>[二変量の関係]を選択します。
2. 「標準化 体重(ポンド)」を選択し、[Y, 目的変数]をクリックします。
3. 「標準化 身長(インチ)」を選択し、[X, 説明変数]をクリックします。
4. [OK]をクリックします。
5. 「標準化 身長(インチ)と標準化 体重(ポンド)の二変量の関係」の赤い三角ボタンをクリックし、[直線のあてはめ]を選択します。
6. 「標準化 身長(インチ)と標準化 体重(ポンド)の二変量の関係」の赤い三角ボタンをクリックし、[直交のあてはめ]を選択します。次に、以下のサブメニューをそれぞれ選択します。
– 等分散性
– Y→Xのあてはめ
– [指定された分散比]>「0.2」を入力
– [指定された分散比]>「5」を入力
図5.21 「直交のあてはめ」のオプション例
図5.21の散布図は、「身長(インチ)」と「体重(ポンド)」を標準化し、いろいろな直線をあてはめたものです。分散比を変化させたときの「直交のあてはめ」の様子がわかります。X変数の分散をゼロとした場合は、普通の回帰直線です。その対極にあるのがXのYへの回帰で、そこではY変数の分散をゼロとしています。他の直線は、これら2つの間に位置し、分散比に応じて少しずつ傾きが変わっています。分散比が大きくなるにつれて、Yの変動だけが考慮されるようになり、直線の傾きがYのXへの回帰直線(普通の回帰直線)に近付きます。逆に、分散比を小さくすると、直線の傾きはXのYへの回帰直線に近付きます。