「モデルに基づく多変量管理図(MDMVCC;Model Driven Multivariate Control Chart)」プラットフォームを起動するには、[分析]>[品質と工程]>[モデルに基づく多変量管理図]を選択します。
図11.6 「モデルに基づく多変量管理図」起動ウィンドウ
「列の選択」の赤い三角ボタンのメニューのオプションについては、『JMPの使用法』の列フィルタメニューを参照してください。
「モデルに基づく多変量管理図」プラットフォーム起動ウィンドウには、以下のオプションがあります。
工程
工程列を割り当てます。データ形式を参照してください。
時点ID
各データ行を識別するための列を割り当てます。[時点ID]に列が割り当てられていない場合は、観測値は行番号により識別されます。[時点ID]の列が時点である場合、各データ行はその時点により識別されます。時点でない場合は、各データ行が[時点ID]列の数値により識別されます。
By
By変数の水準ごとに個別のレポートが作成されます。複数のBy変数を割り当てた場合、それらのBy変数の組み合わせごとに個別のレポートが作成されます。
履歴データの最終行の行番号
どこで履歴データが終了するかを示す行番号を指定します。この指定により、履歴データに基づいて管理図の限界が計算されます。履歴データと現在のデータの両方が、管理図上にプロットされます。履歴データは「フェーズI」データ、現在のデータは「フェーズII」データとも呼ばれます。
MDMVCCプラットフォームは、次の3つの形式のデータを分析できます。
生データ
連続変数の履歴データから、主成分分析に基づく管理図を作成します。多変量管理図におけるデフォルトの次元は、工程変動の85%を占める主成分の個数です。この85%という数値は、主成分分析における固有値の累積割合が85%という意味です。
主成分分析によるスコアデータ
事前に実行された主成分分析(PCA;Principal Component Analysis)で保存された主成分スコアの列に基づき、多変量管理図を描くこともできます。この場合の多変量管理図におけるデフォルトの次元は、工程変数として指定されたスコアの成分数です。
PLS回帰によるスコアデータ
事前に実行されたPLS(Partial Least Squares)分析で保存されたスコアの列に基づき、多変量管理図を描くこともできます。この場合の多変量管理図におけるデフォルトの次元は、工程変数として指定されたスコアの成分数です。
メモ:
• 度数列または重み列を指定して実行された主成分分析モデルおよびPLSモデルは、サポートされていません。
• 履歴データから主成分分析モデルやPLSモデルを求める場合、「モデルに基づく多変量管理図」起動ウィンドウで指定するのと同数の行を履歴データとして使用する必要があります。
• 「多変量の相関」プラットフォーム内で作成されたPCAモデルはサポートされません。