[列の保存]の各オプションは、現在のデータテーブルに1つまたは複数の列を追加します。手法がREMLの場合は、ここで説明するオプション以外のものが追加で表示されます。それらについては、REML法の[列の保存]のオプションで説明しています。
次の点に注意してください。
• いくつかの列は、計算式として保存されます。その場合、「計算式」列プロパティを使って列が保存されます。
• 新しく作成された列の多くに、「ノート」という列プロパティが追加されます。そこには、列の説明と、「最小2乗法によるあてはめ」で作成されたことが記されます。
• [予測式]と[予測値]のオプションで作成された列には、「予測対象」という列プロパティが追加されます。このプロパティは、([分析]>[予測モデル]>[モデルの比較]で呼び出される)「モデルの比較」プラットフォームにおいて、JMPの内部で使用されます。また、たくさんのモデルをあてはめた場合、どのモデルの予測値であるかを知るのに使えます。
[列の保存]メニューには、次のようなオプションがあります。
予測式
「予測式 <列名>」という列が作成され、予測値を求める計算式が保存されます。この列には、予測式を計算式として含んでいる列であることを示す列プロパティが与えられます。
メモ: 作成された予測値の列は、元の応答変数の列から、「応答変数の限界」、「仕様限界」、「管理限界」といった列プロパティを継承します。なお、予測式の列を作成した後、元の応答変数の列プロパティを変更しても、予測式の列の列プロパティは変更されません。
予測式を参照してください。
予測値
「予測値 <列名>」という列が作成され、予測値が保存されます。作成された列には、どの列に対する予測値であるかを記した「予測対象」列プロパティが追加されます。
メモ: 作成された予測値の列は、元の応答変数の列から、「応答変数の限界」、「仕様限界」、「管理限界」といった列プロパティを継承します。なお、予測値の列を作成した後、元の応答変数の列プロパティを変更しても、予測値の列の列プロパティは変更されません。
残差
「残差 <列名>」という列が作成され、残差が保存されます。残差は応答の観測値から予測値を引いたものです。
平均の信頼区間
「平均 <列名>の下側95%」と「平均 <列名>の上側95%」という列が作成され、応答の平均に対する両側95%信頼区間の下限と上限が保存されます。
メモ: このオプションを、Shiftキーを押しながら選択すると、ダイアログボックスが開き、信頼区間のα水準を変更することができます。
個別の信頼区間
「個別 <列名>の下側95%」と「個別 <列名>の上側95%」という列が作成され、個々の応答値に対する両側95%信頼区間の下限と上限が保存されます。
メモ: このオプションを、Shiftキーを押しながら選択すると、ダイアログボックスが開き、信頼区間のα水準を変更することができます。
スチューデント化された残差
「スチューデント化残差 <列名>」という列が作成され、残差を標準誤差で割った値が保存されます。
外部スチューデント化残差
(手法がREMLの場合は使用できません。)「外部スチューデント化残差 <列名>」という列が作成され、現在の行を除いた標準誤差の推定値で残差を割った値が保存されます。スチューデント化残差プロットを参照してください。
ハット
「h <列名>」という列が作成され、X(X′X)−1X′という行列の対角要素(ハット値)が保存されます。
予測値の標準誤差
「予測値の標準誤差 <列名>」という列が作成され、予測値の標準誤差が保存されます。
残差の標準誤差
「残差の標準誤差 <列名>」という列が作成され、残差の標準誤差が保存されます。
個々の標準誤差
「個々の標準誤差 <列名>」という列が作成され、個々の応答値に対する標準誤差が保存されます。
効果てこ比ペア
各効果のてこ比プロットでの「Xてこ比」と「Yてこ比」が保存されます。モデルの各効果について、それぞれ2つの列が作成されます。応答列の列名がRで効果がEの場合、新しい列の列名は次のようになります。
– Rに対するEのXてこ比
– Rに対するEのYてこ比
データテーブルの列パネルにおいて、これらの列は「てこ比」という列グループにまとめられます。
Cookの距離
「Cookの距離 <列名>」という列が作成され、影響度を示す統計量であるCookの距離が保存されます。
予測値の標準誤差の計算式
「予測値の標準誤差 <列名>」という列が作成され、予測値の標準誤差を求める計算式が保存されます。
メモ: 保存される計算式は長くなることがあります。計算式を必要としない場合は、[予測値の標準誤差]オプションを使用してください。
平均の信頼限界の計算式
「平均 <列名>の下側95%」と「平均 <列名>の上側95%」という列が作成され、応答の平均に対する両側95%信頼区間の下限と上限を求める計算式が保存されます。
メモ: このオプションを、Shiftキーを押しながら選択すると、ダイアログボックスが開き、信頼区間のα水準を変更することができます。
個別の信頼限界の計算式
「個別 <列名>の下側95%」と「個別 <列名>の上側95%」という列が作成され、個々の応答に対する両側95%信頼区間の下限と上限を求める計算式が保存されます。
メモ: このオプションを、Shiftキーを押しながら選択すると、ダイアログボックスが開き、信頼区間のα水準を変更することができます。
コーディングのテーブルを保存
新しいデータテーブルを作成し、推定において使われた計画行列を保存します。最後のほうの列には応答変数の値が含まれます。複数の応答変数を指定した場合、最後のほうの列に、それらすべての応答変数が含まれます。
メモ: コーディングのデータテーブルに含まれる「元のデータ」というテーブル変数は、分析に使用されたデータテーブルの名前を示します。By変数が指定されている場合は、「元のデータ」テーブル変数にBy変数とその水準が表示されます。
予測式を発行
予測式を作成し、それを「計算式デポ」プラットフォームの計算式列のスクリプトとして保存します。「計算式デポ」レポートが開いていない場合は、このオプションによって「計算式デポ」レポートが作成されます。『予測モデルおよび発展的なモデル』の計算式デポを参照してください。
標準誤差の計算式を発行
標準誤差の計算式を作成し、「計算式デポ」プラットフォームに計算式列のスクリプトとして保存します。「計算式デポ」レポートが開いていない場合は、このオプションによって「計算式デポ」レポートが作成されます。『予測モデルおよび発展的なモデル』の計算式デポを参照してください。
平均信頼限界の計算式を発行
応答平均に対する信頼区間の計算式を作成し、「計算式デポ」プラットフォームに計算式列のスクリプトとして保存します。「計算式デポ」レポートが開いていない場合は、このオプションによって「計算式デポ」レポートが作成されます。『予測モデルおよび発展的なモデル』の計算式デポを参照してください。
個別信頼限界の計算式を発行
個別の応答値に対する信頼区間の計算式を作成し、「計算式デポ」プラットフォームに計算式列のスクリプトとして保存します。「計算式デポ」レポートが開いていない場合は、このオプションによって「計算式デポ」レポートが作成されます。『予測モデルおよび発展的なモデル』の計算式デポを参照してください。