ゲージR&R分析では、測定値のばらつきのうち、どの程度が測定者（再現性）に起因し、どの程度が繰り返し誤差（繰り返し性、併行性）に起因するかを分析します。JMPのゲージR&Rは、交差モデルや枝分かれモデルのあらゆる組み合わせに対応しています。また、バランスが取れていないデータにも対応しています。
ヒント: EMP法を行う「測定システム分析」プラットフォームでも、測定システムの分析を行えます。測定システム分析を参照してください。
ゲージR&R分析を行うには、まず、工程で生じるであろう部品の母集団から、いくつかの部品を無作為抽出します。次に、複数のオペレータ（測定者）を無作為に選び、無作為抽出された各部品を何度か測定してもらいます。こうして得られた測定値には、次のような原因によって変動（ばらつき）があります。
• 部品ごとに生じる工程変動。測定の信頼性がとても高い場合には、測定データのばらつきはこの変動だけに起因します。
• 同じ部品を同じ条件で測定しても生じる測定の変動、つまり繰り返し性（repeatability; 併行精度）。Table 6.1ではセル内変動と呼ばれています。
• 部品を測定するのが複数のオペレータであることから生じる変動、つまり再現性（reproducibility; 再現精度）。
ゲージR&R分析では、これらの変動が繰り返し性（併行精度）と再現性（再現精度）に分類されてレポートされます。
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分散の和 |
用語と略称 |
別名 |
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「セル内」変動 |
繰り返し性（EV） |
設備変動 |
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「オペレータ+オペレータ*部品」による変動 |
再現性（AV） |
評価者による変動 |
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「オペレータ*部品」による変動 |
交互作用（IV） |
交互作用による変動 |
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「セル内+オペレータ+オペレータ*部品」による変動 |
ゲージR&R（RR） |
測定による変動 |
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「部品」による変動 |
部品による変動（PV） |
部品による変動 |
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「セル内+オペレータ+オペレータ*部品+部品」による変動 |
合計変動（TV） |
合計変動 |
管理図では、時間の経過につれて管理限界から外れてしまった処理を見ることができますが、一方、変動性図では、平均や分散が他とは異なるオペレータ・計器・部品を見ることができます。