ここでは、日時形式のデータを用いた区分NHPP Weibull変化点検出モデルをあてはめる例を示します。データはブレーキシステムの修理件数です。「日付」列には、修理を行った日付が含まれています。また、2列目の「修正」列には、修理件数が含まれています。これらのデータの日付は、正確な故障時点を表しています。なお、この例の「日付」列のデータは、昇順に並んでいなければなりません。
データテーブルの1行目の日付は「09/29/2011」となっており、試験開始日は「2011年9月29日」と認識されます。この行の「修正」列の値が、0となっています。この1行目は、試験開始日を認識させるために必須です。たとえ、1行目の「修正」列にゼロ以外の値が含まれていたとしても、その値を強制的にゼロと置き換えて、1行目の日付を試験開始日として分析が行われます。
データテーブルの最終行は「05/31/2012」となっているため、試験終了日は「2012年5月31日」です。また、最終行の「修正」列の値は0で、試験は定時打ち切りとなります。もし、最終行の「修正」列がゼロ以外になっていたなら、試験は定数打ち切りとみなされます。
1. [ヘルプ]>[サンプルデータフォルダ]を選択し、「Reliability」フォルダにある「BrakeReliability.jmp」を開きます。
2. [分析]>[信頼性/生存時間分析]>[信頼性成長]を選択します。
3. [日付形式]タブを選択します。
4. 「日付」を[タイムスタンプ]に指定します。
5. 「修正」を[イベント度数]に指定します。
6. [OK]をクリックします。
7. 「信頼性成長」の赤い三角ボタンをクリックし、[モデルのあてはめ]>[Crow AMSAA]を選択します。
「観測データ」レポートの「累積イベント数」グラフが更新され、モデルが表示されます。モデルはあまりよくあてはまっていないようです。
図11.25 AMSAAモデルをあてはめた場合の「累積イベント数」グラフ
8. 「信頼性成長」の赤い三角ボタンをクリックし、[モデルのあてはめ]>[区分Weibull-NHPP 変化点検出]を選択します。
「観測データ」レポートの「累積イベント数」グラフに、変化点検出を行った区分モデルの結果が追加されます。Figure 11.26には、2つのモデルの結果が描画されています。データ数が少ないのではっきりとしたことはわかりませんが、区分モデルの方が良さそうです。
図11.26 2つのモデルを割り当てた場合の「累積イベント数」グラフ