「変動性図」プラットフォームでは、「ゲージR&R」レポートで表示される指標は、オペレータ(測定者)と部品に対するゲージ調査に関するものです。「ゲージR&R」レポートには、完全版と簡易版があります。簡略版の「ゲージR&R」レポートを生成するには、[ファイル]>[環境設定]>[プラットフォーム]>[変動性図]>[簡略ゲージR&Rレポート]を選択します。
図6.7 完全なゲージR&Rレポートの例
図6.8 簡略ゲージR&Rレポートの例
「ゲージR&R」レポートのテーブルには以下の情報が含まれています。
要因
測定における変動に対する要因のラベルです。
変動(k*標準偏差)
分散成分の和の平方根に、シグマに対する乗数kを掛けたもの。
許容範囲に対する%
(許容範囲または許容下限と許容上限が指定されている場合にのみ使用できます。)各要因の変動が許容範囲に占める割合を示したものです。100×(変動/許容範囲)で計算されます。
% 工程
(履歴 工程シグマが指定されている場合にのみ使用できます。)各要因の変動が工程の変動に対して占める割合を示したものです。100*(変動/(K×履歴シグマ))で計算されます
変動はk*sqrtで計算
分散成分和の計算方法に関する説明。
メモ: 「ゲージR&R」レポートに列を追加するには、列見出しを右クリックして、[列]を選択します。
「ゲージR&R」レポートには、「要約およびゲージR&Rの統計量」セクションも含まれています。これには、指定された値や要約統計量などが含まれます。許容範囲を指定した場合、もしくは、許容下限値と許容上限値を指定した場合は、「精度と許容範囲の比」がこのセクションで説明されます。この比は、測定のばらつきが、許容範囲(許容値の上限と下限の差)においてどれぐらい占めているかを示します。「% ゲージR&R」の値もこのセクションに表示されます。これは全変動のうち、測定による変動によって構成される割合です。Table 6.2は、測定のばらつきの大きさを示す指標である「% ゲージR&R」について、Barrentine(1991)が提案している基準をまとめています。
~10% | 優良(excellent) |
11%~20% | 適切(adequate) |
21%~30% | ぎりぎりで受け入れられる(marginally acceptable) |
30%~ | 受け入れることはできない(unacceptable) |
「ゲージR&R」レポートの「ゲージR&Rの分散成分」表の分散成分には、分散成分モデルに基づき推定された分散成分が含まれています。これらは、「ゲージR&R」レポートの最初の表で変動の計算に使用される分散成分です。