「Gauss過程」プラットフォームを起動するには、[分析]>[発展的なモデル]>[Gauss過程]を選択します。
図17.4 「Gauss過程」の起動ウィンドウ
「列の選択」の赤い三角ボタンのメニューのオプションについては、『JMPの使用法』の列フィルタメニューを参照してください。
Y
分析対象とする連続尺度の列を指定します。
X
説明変数として使う列を指定します。JMP Proでは、[高速Gauss過程]オプションをオンにすれば、カテゴリカルな変数を使用できます。
ナゲットパラメータを推定
モデルにナゲットパラメータ(リッジパラメータ)を追加します。ナゲットパラメータは、応答変数のデータに誤差が含まれている場合に、誤差を考慮した予測モデルをあてはめるのに役立ちます。ナゲットパラメータを含めた場合は、データ点のすべてを通る完璧な補間ではなく、誤差を考慮した平滑化が行われます。
高速Gauss過程
このオプションをオンにすると、高速Gauss過程アルゴリズム(FAST GASP algorithm)が使用されます。高速Gauss過程アルゴリズムは、Gauss過程モデルを小さなブロックに分割し、計算時間の短縮を図ります。ブロックに分割することで、複数のCPUを用いた並列計算が可能になります。
メモ: データの行数(観測数)が2,500以上ある場合は、高速Gauss過程アルゴリズムを用いる必要があります。
高速Gauss過程アルゴリズムの詳細については、Parker(2015)を参照してください。
相関構造
モデルの相関構造を選択します。「Gauss過程」プラットフォームは、データに対して空間相関モデル(spatial correlation model)をあてはめます。このモデルにおいては、2つのデータ行の間において、説明変数の値から計算される距離が長ければ長いほど、応答変数の相関が弱くなることが仮定されています。
Gauss
この関数は、データ点間の距離が離れていても、その相関は完全にはゼロになりません。
三次
2つの点の距離が一定以上離れている場合、相関がゼロになります。この手法は、3次スプラインによる補間を一般化したものです。
なお、高速Gauss過程アルゴリズムは3次の相関構造をサポートしていません。
θの下限値
あてはめたモデルで使用するθの最小値を設定します。デフォルトの値は0です。θの値は、通常の回帰モデルにおける傾きパラメータに似ています。θの値が小さいときは、変数が予測値に与える影響が小さいことを示します。
ブロックサイズ
高速Gauss過程アルゴリズムで使用される計算ブロック1つあたりのデータの行数です。このブロックサイズは、25行以上、2,500行以下でなければいけません。