「タイプ1ゲージ」プラットフォームを起動するには、[分析]>[品質と工程]>[測定システム分析]を選択します。「分析方法」を[タイプ1ゲージ]に設定します。
図5.4 「タイプ1ゲージ」起動ウィンドウ
「列の選択」の赤い三角ボタンのメニューのオプションについては、『JMPの使用法』の列フィルタメニューを参照してください。
「タイプ1ゲージ」ウィンドウには、以下の機能が含まれています。
Y, 応答変数
測定値の列を1つ以上指定します。Y列を複数指定すると、それら応答変数ごとに個別の分析レポートが作成されます。
度数
この役割を割り当てた列の値は、各行の度数(繰り返し数)を表します。分析対象のデータが集計されている場合に、度数が含まれている列を指定して下さい。
By
指定した列の水準ごとにレポートが作成されます。
分析方法
使用する方法を、EMP(Evaluating the Measurement Process)、ゲージR&R、タイプ1ゲージの中から選択します。ここでは、タイプ1ゲージ手法を取り上げます。EMP手法の詳細については、測定システム分析を参照してください。ゲージR&R手法については、計量値用ゲージチャートを参照してください。
許容範囲に対する%
部品に対する許容範囲を何倍するかをパーセントで指定します。ここで指定されたパーセントをもとに、測定のばらつきが評価されます。デフォルト値は20%です。この「許容範囲に対する%」の値は、ランチャートにプロットされる上下限や、要約や測定能力の統計量を計算するために使用されます。
シグマに対する乗数
シグマに掛け合わせる定数を指定します。デフォルト値は6です。シグマの6倍つまり「6シグマ」が設定されます。
α水準の指定
バイアスに対する検定の有意水準を指定します。デフォルトの値は0.05です。
タイプ1ゲージ分析のメタデータ入力ダイアログの表示
[OK]をクリックした後に「タイプ1ゲージ分析のメタデータ」ダイアログが表示されるタイミングを指定します。このダイアログでは、データテーブルからメタデータを読み込んだり、各列のメタデータを手動で入力したりすることができます。メタデータを手動で入力する場合、許容範囲を直接指定したり、許容値の下限と上限を指定したりすることができます。許容値の下限と上限を指定することにした場合、許容範囲は許容値の上限と下限の差として計算されます。許容値を1つしか入力しなかった場合、許容範囲は計算できず、許容範囲に依存する統計量は計算されません。また、ダイアログには、基準値やゲージの分解能のフィールドもあります。ゲージの分解能の指定は任意ですが、基準値の指定は必須です。応答列に基準値が入力されていない場合、その応答列の「タイプ1ゲージ」レポートは表示されません。
メモ: 測定システム分析のメタデータは、起動前に「測定システム分析」列プロパティに予め指定しておくこともできます。また、この「測定システム分析」列プロパティは、「品質に関する限界の設定」プラットフォームによって、一度に複数の測定列に設定することができます。品質に関する限界の設定を参照してください。
必要なら表示
応答列の1つ以上で「測定システム分析」列プロパティにおける許容範囲(または許容値の下限と上限)や基準値の指定がない場合に限り、「タイプ1ゲージ分析のメタデータ」ウィンドウを開きます。
表示する
「タイプ1ゲージ分析のメタデータ」ウィンドウを開きます。
表示しない
「タイプ1ゲージ分析のメタデータ」ウィンドウを開きません。この場合、「測定システム分析のメタデータ」列プロパティに基準値が指定されていない列は、レポートに含まれません。
「必要なら表示する」で許容限界に仕様限界を使用
列に許容範囲が指定されていないが、「仕様限界」列プロパティが指定されている場合、このオプションでは仕様限界から許容範囲を求めます。
タイプ1ゲージ分析が分析するデータは、1台の同じ測定器を用いて、1人の同じ測定者(オペレータ)が、同じ1つの部品を測定したデータである必要があります。また、既知の基準値(標準値)が、測定システム分析のメタデータに定義されている必要があります。「測定システム分析」列プロパティにそのメタデータを予め設定しておくか、または、起動ウィンドウから「タイプ1ゲージメタデータ入力ダイアログ」を呼び出してそのメタデータを入力します。