「反復測定劣化」プラットフォームでは、劣化経路モデルとして、多くのモデルが予め用意されています。起動ウィンドウでX変数が指定されたかどうかに応じて、利用できるモデルが違ってきます。
メモ: 各モデル式の左側に表示されるサムネールは、経時的変化を示したイメージ図となっています。実際にモデルをあてはめた結果は、これらのサムネールのイメージ図とはだいぶ異なる場合があります。
「反復測定劣化」プラットフォームで用意されているモデルのパラメータは、ユニットごとに共通の値をとると仮定することもできますし、ユニットごとにばらついて異なる値をとると仮定することもできます。どちらを仮定したとしても、パラメータの値は未知であり、観測できません。前者の場合、[ラベル, システムID]変数の値全体で同一な固定された定数パラメータであると仮定します。後者の場合、[ラベル, システムID]変数の値によって変化する確率変数であると仮定します。
劣化経路モデルを選択したら、次に、確率変数のパラメータに対する事前分布を設定します。それには、事前分布の確率分布を選択して、その確率分布の位置・尺度・相関係数を指定します。モデルの指定に関する詳細については、「反復測定劣化」プラットフォームの統計的詳細を参照してください。
起動ウィンドウでX変数を指定しない場合、利用できるモデルは6つです。モデルは、Figure 8.9にリストされています。モデルはペアで表示され、各ペアの1つ目は切片が固定された定数になっています。2つ目は切片が確率変数となっており、ばらついています。
図8.9 X変数を指定しないモデル
起動ウィンドウでX変数を指定すると、「経路の定義」パネルに、X変数がない場合に用意されているモデルにいくつかのモデルが追加されます。Figure 8.10は1次反応速度モデルを示しています。Figure 8.11は定率モデルを示しています。
メモ: これらのモデルのうち、インデントして表示されているモデルは、その直前のインデントされずに表示されているモデルを少しだけ変更したものです。そのバリエーションには、初期条件がシフトされているものや初期条件がランダムであるものがあります。
図8.10 1次反応速度モデル
図8.11 定率モデル