非線形計画は、未知のパラメータにおいてモデル式が非線形である場合に使用します。非線形計画では、非線形モデルをあてはめるうえで重要な領域に計画点が配置されます。非線形モデルに対しても、線形モデルに最適である直交計画を流用することも考えられます。しかし、通常、そのような直交計画は、非線形モデルでのパラメータ推定値がもつ不確定性を最小化する(つまり、推定精度を最大化する)ようにはなっていません。
非線形計画の効率は、未知のパラメータの値に依存します。そのため、最良の計画を見つけるためには、パラメータを事前に知っておく必要があるという問題が生じます。JMPでは、Bayes流の方法を使用して、指定された範囲全体におけるパラメータ値の平均効率を最大化する非線形計画を作成します。これらの範囲を適切に指定するためには、分析対象のシステムについて多少なりとも洞察を得ておく必要があります。
線形モデルと比較した場合、非線形モデルには次のような長所があります。
• モデルを慎重に選択すれば、説明変数のより広い範囲において、より優れた予測ができます。
• たとえば、応答曲面をモデル化する際に、多項式では表すことができない、漸近的に振舞う関係などを表すことができます。
図24.1 非線形モデルの計画点