「パーティション」プラットフォームの「あてはめの詳細」レポートには、以下の適合度指標が含まれています。
エントロピーR2乗
現在のモデルと切片だけのモデルの対数尤度を比較する適合度の指標です。エントロピーR2乗の範囲は0~1で、値が1に近いほど、あてはまりが良いことを意味します。エントロピーR2乗を参照してください。
一般化R2乗
この指標は、一般的な回帰モデルに適用できるものです。一般化R2乗は、尤度Lから算出され、最大が1となるように尺度化されています。完全にモデルがデータにあてはまっている場合は1、切片だけのモデルと同等なあてはまりの場合には0になります。一般化R2乗は、通常のR2乗(正規分布に従う連続尺度の応答変数に対する標準最小2乗法のR2乗)を一般化したものです。この一般化R2乗は、「NagelkerkeのR2」、または「Craig and UhlerのR2」とも呼ばれており、Cox and Snellの疑似R2を最大が1になるように尺度化したものです。Nagelkerke(1991)を参照してください。値が1に近いほど、適合度が良いことを示します。
平均 -Log p
-log(p)の平均。pは、実際に生じた応答水準に対する予測確率です。値が小さいほど、適合度が良いことを示します。
RASE
平均平方誤差の平方根。誤差は、応答とp(実際に観測された応答水準に対する予測確率)の差です。値が小さいほど、適合度が良いことを示します。
平均 絶対偏差
応答とp(実際に発生したイベントの確率の予測値)の差の絶対値の平均。値が小さいほど、適合度が良いことを示します。
誤分類率
予測確率が最も大きい応答の水準が、観測された水準と一致しない割合。値が小さいほど、適合度が良いことを示します。
「混同行列」レポートには、学習セットの混同行列が表示されます。検証セットとテストセットが使われている場合には、それらの混同行列も表示されます。「混同行列」レポートには、混同行列と混同率行列が含まれます。混同行列は、応答変数の実測値と予測値を2元度数表にまとめたものです。混同率行列は、混同行列の度数を行合計で割ったものです。
利益行列を指定すると、その利益行列に基づいて各決定の利益が計算されます。利益行列は、「利益行列」列プロパティを使用するか、[利益行列の指定]オプションを使用してコストを指定することにより定義できます。利益行列の指定を参照してください。
そして、[あてはめの詳細の表示]を選択すると、「決定行列」レポートが表示されます。「決定行列」レポートの「決定行列 度数」は、指定された利益行列から計算される利益が最大となるような予測を反映しています。このレポートには、学習セット・検証セット・テストセット(検証セットとテストセットに関してはそれらが定義されている場合のみ)に対する「決定行列 度数」行列と「決定行列 割合」行列が表示されます。また、参考として利益行列も表示されます。
メモ: [利益行列の指定]オプションを使って利益行列の利益や損失を変更した場合は、その変更を反映して「決定行列」レポートが自動的に更新されます。
「決定行列 度数」行列
行が実測されたカテゴリ、列が分類されたカテゴリで、各セルに度数を含んだ2元表を表示します。
指定された利益行列
利益行列として指定された利益や損失です。
「決定行列 割合」行列
各行ごとに、分類されているカテゴリの割合を示した行列を表示します。この行列は、すべてのデータが正しく分類されている場合、対角線上の割合がすべて1になります。
ヒント: 「決定行列 割合」行列などを求めるのに、デフォルトの利益行列を用いることもできます。このデフォルトの利益行列における利益と損失は、1と-1から構成されています。赤い三角ボタンのメニューから[利益行列の指定]を選択し、デフォルト値に何も変更を加えないで[OK]をクリックすると、このデフォルトの利益行列が使われます。
行列は2行にわたり表示されます。
• 「決定行列 度数」行列は、最初の行に表示されます。
• 「指定された利益行列」は、最初の行の右側に表示されます。
• 「決定行列 割合」行列は、2行目に表示されます。