「カテゴリカル」プラットフォームに表示される統計的検定のオプションは、応答のタイプやグループ化変数の使用によって異なります。オプションには、多重応答の検定、応答の等質性に対する検定、関連性の指標、相対リスク、一致性の指標があります。
多重応答の検定
(1つまたは複数のグループ列が指定されており、かつ多重応答の場合にのみ使用可能。)多重応答(複数回答)に対する検定の例を参照してください。各グループ化カテゴリにおける応答の独立性に関する検定が用意されています。
Poisson分布の度数検定
Poisson回帰の枠組みで、ケースあたりの比率の差を検定します。ケースあたりの比率が、グループごとに異なるかどうかが検定されます。ケースあたりの比率がグループ列の水準間で異なるかが、尤度比カイ2乗検定によって計算されます。
二項分布の等質性検定
割合の差について尤度比カイ2乗検定を行います。この検定においては、各カテゴリに対して、「選択されている」/「選択されていない」の二項分布が仮定されます。
無応答を計算から除外
多重応答カテゴリに対する度数検定や等質性検定において、無応答(無回答)になっているデータを計算から除外します。1つの行のすべての応答カテゴリにデータがない場合、その行は無応答として扱われます。
応答の等質性に対する検定
(1つまたは複数のグループ変数が指定されており、かつ、多重応答ではない応答に対してのみ使用可能。)応答の等質性に対する検定を行います。実行される検定は、次のようにグループ変数の指定によって異なります。
– グループ変数が多重応答でない場合は、グループ変数と応答との独立性(グループ間での応答の等質性)が検定されます。尤度比検定とPearsonのカイ2乗検定が計算されます。応答の等質性に対する検定の例を参照してください。
– グループ変数が多重応答の場合は、グループ変数の水準のそれぞれに対して応答の独立性(グループ変数の各水準での応答の等質性)が検定されます。Rao-Scottカイ2乗検定が計算されます。
セルのカイ2乗
クロス表の各セルにおけるp値を求めます。これらのp値は、独立性に対するカイ2乗検定の枠組みで求められています。p値が小さい場合は、そのセルにおいて、「行と列とが独立である」という仮定のもとで求められる期待度数よりも、観測度数が大きいかまたは小さいことを示します。p値は、観測度数が期待度数よりも大きいかまたは小さいかに応じて、色分けされ、濃淡がつけられます。セルのカイ2乗検定の例を参照してください。
標本の各ペア比較
(1つまたは複数のグループ列があり、かつ、単一選択の応答がある場合にのみ使用可能。)グループのペアごとに、応答の等質性に対する検定(行と列との独立性に対する検定)を行います。尤度比カイ2乗検定とPearsonのカイ2乗検定を行います。詳細については、標本の各ペア比較の例を参照してください。
セルの各ペア比較
(1つまたは複数のグループ列があり、かつ、単一選択の応答または多重応答がある場合にのみ使用可能。)グループのペアごとに、応答の特定のカテゴリを比較します。このとき、特定のカテゴリ以外のカテゴリが、すべて併合されて検定が計算されます。尤度比カイ2乗検定、Pearsonのカイ2乗検定、Fisherの正確検定を行います。セルの各ペア比較の例を参照してください。
相対リスク
(グループ列が2水準であり、かつ、応答も2水準の場合。もしくは、グループ列が2水準であり、かつ、応答が多重応答であり、かつ、[ID内で一意な値をカウント]オプションが選択されている場合。)相対リスクを計算します。条件付き関連と相対リスクの例を参照してください。
条件付き関連
([ID内で一意な値をカウント]オプションが選択されている場合にのみ使用可能。)特定の応答水準で条件付けたもとで、ある応答水準が出現する条件付き確率を求めます。条件付き関連と相対リスクの例を参照してください。
一致性の統計量
(応答が[判定の一致性]の場合にのみ使用可能。)一致性のカッパ係数を計算し、また、対称性に対するBowkerの検定を行います。判定の一致性の例を参照してください。
遷移レポート
(応答が[反復測定]の場合にのみ使用可能。)時間経過に伴う応答の変化に関して、遷移度数行列と遷移率行列を求めます。詳細については、反復測定の例を参照してください。
検定オプション
このメニューで使用できるオプションは、選択された分析によって異なります。
カイ2乗検定の選択
単一選択の応答に対するカイ2乗検定の種類を指定します。[尤度比とPearson]、[尤度比のみ]、[Pearsonのみ]から選択できます。
警告の表示
カイ2乗検定の標本サイズが小さい場合に警告を表示します。
p値の小さい順に並べ替え
レポートを、統計的検定の有意確率が小さい順に並べ替えます。
有意でない結果を非表示にする
統計的に有意でないレポートを非表示にします。
FDR調整済みp値
Benjamini and Hochberg(1995)の手法に基づく値偽発見率(FDR)p値の表示と非表示を切り替えます。