「Kaplan-Meier法によるあてはめ」にある赤い三角ボタンのメニューをクリックすると、次のようなオプションが表示されます。
生存時間プロット
グループごとの生存率のプロット(生存時間プロット)を重ねて表示します。
故障率プロット
信頼性分析の文献でよく使用されている、故障率プロット(累積故障確率、つまり、下側累積確率のプロット)を作成します。故障率プロットは、生存率プロットの縦軸を逆転させたもので、生存率ではなく故障率(累積故障確率)を描いたものです。
メモ: [故障率プロット]は、JMPの旧バージョンにあった[Y軸の逆転]オプションに代わるものです([Y軸の逆転](Reverse Y Axis)は現在もスクリプトでは利用できます)。
プロットのオプション
次のオプションがあります。
メモ: 最初の7つのオプション([点の表示]・[Kaplan-Meier曲線を表示]・[組み合わせの表示]・[信頼区間の表示]・[同時信頼区間を表示]・[信頼区間を塗る]・[同時信頼区間を塗る])と最後の2つのオプション([生存率の信頼曲線]・[故障率の信頼曲線])は、デフォルトの生存時間プロットとオプションの故障率プロットに関連します。一方、残りの5つのオプション([分位点の中間ステップ]・[分位点をつなぐ]・[分位点のあてはめ線]・[分位点の信頼曲線]・[分位点の信頼区間を塗る])は確率プロットのみに関連します。
点の表示
生存時間プロットや故障率プロットに、データ点を表示します。故障が観測されたデータは曲線の下端に、打ち切りデータは曲線の少し上に点で表示されます。
Kaplan-Meier曲線を表示
生存時間プロットや故障率プロットに、Kaplan-Meier曲線を表示します。このオプションはデフォルトではオンになっています。
組み合わせの表示
生存時間プロットや故障率プロットに、データ全体のKaplan-Meier曲線を表示します。
信頼区間の表示
生存時間プロットや故障率プロットに、時点ごとに計算した95%信頼区間を表示します。[組み合わせの表示]オプションがオンになっているときは、組み合わせプロットの信頼区間も表示されます。
点の表示、組み合わせの表示
[点の表示]と[組み合わせの表示]の両方をオンにすると、標本全体(組み合わせ)のプロットが点線で表示され、また、グループ別の曲線だけに点が表示されます。
同時信頼区間を表示
生存時間プロットや故障率プロットに、95%同時信頼区間を表示します。[組み合わせの表示]オプションがオンになっているときは、組み合わせプロットの同時信頼区間も表示されます。Meeker and Escobar(1998, ch. 3)では、生存時間分析における時点別信頼区間および同時信頼区間、そして同時信頼区間の意味について説明しています。
分位点の中間ステップ
Weibullプロット・対数正規プロット・指数プロットにおいて、点の位置を調整Kaplan-Meier推定値にします。この調整Kaplan-Meier推定値は、Kaplan-Meier曲線のステップの底ではなく、中間の値をプロットします。これは推奨するオプションなので、デフォルトでオンになっています。
分位点をつなぐ
Weibullプロット・対数正規プロット・指数プロットにおいて、折れ線を表示します。このオプションはデフォルトではオンになっています。
分位点のあてはめ線
Weibullプロット・対数正規プロット・指数プロットにおいて、直線(あてはめ線)を表示します。このオプションはデフォルトではオンになっています。
分位点の信頼曲線
Weibullプロット・対数正規プロット・指数プロットにおいて、95%信頼区間を表示します。
分位点の信頼区間を塗る
Weibullプロット・対数正規プロット・指数プロットにおいて、95%信頼区間を塗りつぶして表示するか、点線だけで表示するかを切り替えます。
生存率の信頼曲線
あてはめた分布から算出される生存率とその信頼区間を、生存時間プロットに表示します。
故障率の信頼曲線
あてはめた分布から算出される故障率とその信頼区間を、故障率プロットに表示します。
指数プロット
グループごとの指数プロットが作成されます。指数プロットのX軸は時間で、Y軸は指数分布の累積確率です。折れ線が直線に近い場合、指数モデルがデータにあてはまっていると判断できます。たとえば、Figure 14.5を見ると、指数プロットの折れ線は「Group1」も「Group2」も曲がっていて直線とは言えないことから、このデータに指数分布は適切ではありません。指数分布・Weibull分布・対数正規分布のプロットとあてはめを参照してください。
指数のあてはめ
データに指数分布があてはめられます。「指数パラメータ推定値」表が作成されます。また、「指数プロット」に、あてはめた結果の直線が描かれますか(Figure 14.5)。θパラメータは平均故障時間に該当します。指数分布・Weibull分布・対数正規分布のプロットとあてはめを参照してください。
Weibullプロット
グループごとのWeibullプロットが作成されます。WeibullプロットのX軸は時間の対数で、Y軸はWeibull分布の累積確率です。Weibullプロットの線が直線で、平行に近い場合は、Weibull回帰モデルが適切だと判断できます。指数分布・Weibull分布・対数正規分布のプロットとあてはめを参照してください。
Weibullのあてはめ
データにWeibull分布があてはめられます。プロットには、あてはめた結果の直線が描かれます。Weibull分布のパラメータ表現として一般的である「極値パラメータ推定値」表と「Weibullパラメータ推定値」表が作成されます(Figure 14.5)。尺度パラメータ(α)の値は、Weibull分布の0.632%点に相当します。「極値パラメータ推定値」表には、同じ推定結果を別のパラメータ表現で表したものが表示されます。λ = In(α)でδ = 1/βです。指数分布・Weibull分布・対数正規分布のプロットとあてはめを参照してください。
対数正規プロット
グループごとの対数正規プロットが作成されます。対数正規プロットのX軸は時間の対数で、Y軸は対数正規分布の累積確率です。対数正規プロットの線が直線で、平行に近い場合は、対数正規回帰モデルが適切だと判断できます。指数分布・Weibull分布・対数正規分布のプロットとあてはめを参照してください。
対数正規のあてはめ
データに対数正規分布があてはめられます。プロットには、あてはめた結果の直線が描かれます。また「対数正規パラメータ推定値」表(Figure 14.5)が作成されます。μとσは、時間変数の自然対数の平均および標準偏差を示します(対数変換後の時間変数が、正規分布に従うと仮定されています)。指数分布・Weibull分布・対数正規分布のプロットとあてはめを参照してください。
あてはめた分布のグラフ
分布をあてはめた後でこのオプションを選択すると、生存率・確率密度・ハザードの3つのプロットが作成されます。分布をあてはめていない場合は、プロットは表示されません。あてはめた分布のグラフを参照してください。
競合する原因
Weibullモデルの推定が行われます。競合原因モデルでは、1つ1つの原因ごとに、当該の原因における故障は故障イベントとして、その他の原因における故障は打ち切りとして扱われます。あてはめた分布は、生存時間プロット上で点線として表示されます。競合する原因を参照してください。
生存率の推定
指定した時間値に対し、生存率が推定されます。
時間分位点の推定
指定したそれぞれの生存率に対し、時間分位点が推定されます。
推定値の保存
生存率と故障率の推定値、信頼区間、その他の統計量を含むデータテーブルが作成されます。