「合流点ブロック」を除くすべてのブロック図形には、部品(component; 要素)が含まれています。そして、それぞれの部品には、故障する様子を示す確率分布(故障分布)が定義されています。「基本ブロック」は1 つの部品だけを表します。よって、「基本ブロック」では、部品の故障分布がブロック全体の故障分布を示します。故障分布のオプションの詳細については、第 “分布のオプション”を参照してください。
直列のブロックは、部品が1つでも故障すると、ブロックも故障します。並列のブロックは、すべての部品が故障したときに限り、ブロックが故障します。直列ブロックおよび並列ブロックには次のオプションがあります。
スタンバイブロックには、「スタンバイ部品」と呼ばれる補助的な部品があります。スタンバイ部品は、アクティブになっていません。「アクティブ」とは、その部品が稼動している状態(動作している状態)を指します。アクティブでない部品は、スタンバイブロック内で稼働しておらず、アクティブな部品が故障したときに1つずつアクティブ化されます。スタンバイ部品は、開始時には稼動していませんが、アクティブな部品が故障したときに、順に稼動されていきます。時には、アクティブにする処理がうまくいかない場合もあります。スタンバイ部品をアクティブにするときに、部品のスイッチが故障している場合などがあるためです。n個の同一部品のうちアクティブな部品がk個未満の場合、スタンバイブロックは故障します。スタンバイブロックには次のオプションがあります。
各スタンバイ部品に、それぞれスイッチがあります。ある1つのスイッチが機能せず、該当のスタンバイ部品をアクティブにできなかった場合、そのスタンバイ部品は稼動しません。しかし、スタンバイブロックは、いずれか1つのスタンバイ部品がアクティブになるまで、順次、スタンバイ部品をアクティブにしようとしていきます。いずれのスイッチも機能せず、稼動している部品の個数がk個未満になると、ブロックは故障します。
機能している残りの部品間でストレスが等しく共有されるよう指定します。この種のストレス共有は負荷分散と呼ばれます。各部品の特性寿命は、負荷を共有する部品の個数に比例します。