最小ポテンシャル計画は、球の中で点を拡散させます。この計画の仕組みを理解するために、図21.17のように、各点を互いにバネでつながった電子とみなしてください。クーロン力が点を引き離そうとしますが、バネの力が互いをつなぎ止めています。最小ポテンシャル法は、システムのポテンシャルエネルギーが最小になるように計画点を配置します。
図21.17 最小ポテンシャル計画
最小ポテンシャル計画は次のような性質をもちます。
• 球対称である
• ほぼ直交する
• 間隔が一様である
最小ポテンシャル計画を作成するには、次の手順に従ってください。
1. [実験計画(DOE)]>[特殊な目的]>[Space Filling計画]を選択します。
2. 連続変数の因子を3つ追加します。
詳細については、因子を参照してください。
3. 因子の範囲を、0から1までに変更します。
4. [続行]をクリックします。
5. 計画手法を指定するためのパネル(図21.18の左)で、標本サイズ(「実験の回数」)を指定します。この例では、12とします。
6. [最小ポテンシャル]ボタンをクリックします。計画が作成され、実験および診断統計量が表示されます(図21.18の右)。
図21.18 Space Filling計画の手法と最小ポテンシャル計画の診断統計量
7. [テーブルの作成]をクリックします。
最小ポテンシャル計画の球対称性を確認するため、三次元散布図のプラットフォームを使用します。
1. 計画のデータテーブルを作成した後、[グラフ]>[三次元散布図]コマンドを選択します。
2. 「三次元散布図」起動ダイアログボックスで[X1]、[X2]、[X3]を[Y, 列]に指定し、[OK]をクリックします。すると、計画点を三次元に配置した散布図が作成されます。
3. 図21.19のような結果を得るため、次の手順を行います。
– 「三次元散布図」の赤い三角ボタンをクリックし、[確率楕円体]を選択します。
– プロットを右クリックして[設定]を選択し、「マーカーサイズ」のスライダを右に動かします。
こうすると、点が球体内に均一に散らばっていることがよくわかります。
図21.19 最小ポテンシャル計画の点と球体