列の属性やプロパティは、すべて列情報ウィンドウにおいて指定できます。列情報ウィンドウを開くには、次のような方法があります。
• [列]>[列の新規作成]を選択する。
• 既存の列見出しをクリックし、[列]>[列情報]を選択する。
• 既存の列見出しを右クリックし、[列情報]を選択する。
• 列名をダブルクリックする。
• 「列」パネルで、列を右クリックし、[列情報]を選択する。
図5.2 列情報ウィンドウ
列情報ウィンドウには次の情報が表示されます。
列名
列の名前を入力または編集します。
ロック
列をロックして、値を編集できないようにすることができます。列をロックすると、データテーブルの「列」パネルの列名の横にロックアイコン()が表示されます。列に計算式を追加すると、列は自動的にロックされます。
データタイプ
列のデータタイプを選択または変更します。データタイプによって次のことが決まります。
– データグリッド内でどのように表示されるか
– 列の値が内部でどのように保存されるか
– 列の値を計算に使用できるかどうか
詳細については、尺度についてを参照してください。
次のデータタイプから選びます。
数値
このタイプの列には数値だけを入力できます(小数でも整数でもかまいません)。
文字
このタイプの列には数字を含む任意の文字を入力できます。文字列の中にある数字は文字とみなされ、連続値ではなく離散値として扱われます。文字の値の最大のフィールド幅は、32,766バイトです。
行の属性
このタイプの列には、行が除外されているかどうか、行の表示/非表示、ラベルの有無、色、マーカーなどの行の属性情報を含めることができます。詳細については、「行の属性」列への情報の保存を参照してください。
式
このタイプの列には、JSL式が含まれます。単純な入力を行うものから、複雑なステートメントで構成されたスクリプトまで、さまざまな式を含めることができます。「式」タイプの列には、画像・行列・式を格納できます。画像をデスクトップから式列のセルへとドラッグアンドドロップすることもできます。詳細については、式の役割を参照してください。
メモ:
– 列のデータタイプを文字から数値に変更すると、文字値はすべて欠測値となり、元に戻すことはできません。
– 数値以外の値を数値データタイプとして列に入力すると、データタイプを文字に変更するように促す警告ウィンドウが表示されます。データテーブルに戻って値を入力し直すには、[もう一度入力する]をクリックします。データタイプを変更するには、[変更]をクリックします。編集をキャンセルしてセルの値に戻すには、[元に戻す]をクリックします。
– 整数型(short-integer)も使用可能です。詳細については、整数型(short-integer)を参照してください。
尺度
(数値か文字のデータタイプの場合のみ)列の尺度を選択または変更します。尺度によって、JMPの分析で値がどのように扱われるかが決まります。変数を別の方法で見るには、尺度を変更します。詳細については、尺度についてを参照してください。
次の尺度から選びます。
連続尺度
連続尺度は、データタイプが数値である列だけに設定できます。連続尺度の値は、連続量の測定値として扱われます。JMPのプラットフォームでは、連続尺度の数値はそのまま計算に使われます。
順序尺度
順序尺度は、データタイプが数値もしくは文字である列に設定できます。JMPのプラットフォームでは、順序尺度の値は順序のある離散値として扱われます。グラフビルダーでは、離散値の数が50を超える場合、その列は連続尺度として扱われます。
– 列が数値データタイプの場合、値は数値の大小関係に基づいて並べられます。
– 列が文字データタイプで、「値の順序」列プロパティがその列に保存されている場合、値は「値の順序」プロパティに従って並べられます。それ以外の場合は、文字コード順に並べられます。ただし、値に明確な順序があるような特別な場合は、その順序に従って自動的に値が並べられます。詳細については、値の表示順序を参照してください。
名義尺度
名義尺度は、データタイプが数値もしくは文字である列に設定できます。JMPのプラットフォームでは、名義尺度の値は順序のない離散値として扱われます。
多重応答
多重応答(複数回答)は、データタイプが文字である列に設定できます。1つのセル内における各要素は、カンマで区切る必要があります。多重応答の列をサポートしているJMPのプラットフォームでは、カンマで区切られた各要素を1つ1つの個別のデータ値として扱います。要素がカンマ以外の文字で区切られている場合は、代わりに「多重応答」列プロパティを使用してください。詳細については、多重応答を参照してください。
非構造化テキスト
非構造化テキストは、データタイプが文字である列に設定できます。多くの場合この列の値は行ごとに一意であるため、通常のカテゴリカルデータ分析は適していません。「テキストエクスプローラ」プラットフォームが、非構造化テキストを分析するのに適しています。
ベクトル
ベクトルは、データタイプが式である列に設定できます。セル内の要素は、列ベクトルまたは行ベクトルです。「ベクトル」の尺度をサポートしているJMPプラットフォームではベクトルとして認識され、それらベクトルは計算で適切に扱われます。
なし
「なし」は、任意のデータタイプに対して設定できます。列が上記の尺度のいずれでもうまく表されない場合は、尺度として[なし]を使用してください。たとえば、画像やIDを含む列には、尺度として[なし]を割り当ててください。JMPの起動ウィンドウでは、尺度が[なし]の列には役割を割り当てることができません。
ヒント: 列の尺度を[多重応答]・[非構造化テキスト]・[ベクトル]にするには、列情報ウィンドウで尺度を変更する必要があります。
表示形式
(データタイプが数値の場合のみ)数値列の表示形式を選択または変更します。詳細については、数値の表示形式を参照してください。
データの初期化
(新しい列の作成時のみ表示される)列に対して、データの初期値を指定します。詳細については、列内のデータの初期化を参照してください。
列プロパティ
(このリストには、さまざまなプロパティが含まれています。)列にプロパティを割り当てます。詳細については、JMPの列プロパティを参照してください。
ヒント: 列の新規作成時は[次へ]ボタンをクリックすると、引き続き列を追加していくことができます。