数値列の場合は、表示形式のメニューが列情報ウィンドウに表示されます。ここで列に数値を表示する形式を指定できます。すべての表示形式において、その列のセルで表示したい総桁数を指定できます。総桁数の指定を参照してください。
表示形式の説明は、数値の表示形式に関するオプションを参照してください。
ヒント: 1000以上の値にカンマを追加するには、[桁区切りを使用(,)]にチェックを入れます。「総桁数」ボックスには、桁区切りのカンマの数も考慮した桁数を指定しておかないと、値が表示されない場合があります。このオプションは、[最適]・[固定小数点]・[パーセント]・[通貨]の表示形式で指定できます。
「総桁数」フィールドに値を指定する際は、必ず全文字数を含めることができるよう考慮して指定してください。それらの全文字数には、小数点・カンマ・通貨記号もカウントされます。
数値に対する表示形式として、次のようなものが用意されています。
最適
各セル値の精度を考慮した上で、その値を表示するのに最適な表示形式が選ばれます。デフォルトでは、列の幅(桁数)は12文字です。
固定小数点
列の値が、指定した小数点以下の桁数に丸めて表示されます。
– 整数として表示させたいときは、小数点以下の桁数を0に設定します。
– 数値データの小数点以下の桁数が、指定した小数点以下桁数に満たない場合は、小数桁数に合わせてゼロが追加されます。たとえば、「小数桁数」に5と入力すると、1.23という数値データは、5桁の小数桁数を持つ「1.23000」として表示されます。
パーセント
数値に100を掛けた値。数値の後に%記号が付きます。
p値
統計学で使われる確率値(p値)を表示するための表示形式です。総桁数のデフォルト値は、12です。0.0001より小さい値は、「<.0001」として表示されます。この表示形式は主にJSLスクリプトで使われ、データテーブル列で必要になることはほとんどありません。
指数表現
数値が標準の指数表現で表示されます。たとえば、「123456」という数値データは、「1.23456e+5」と表示されます。小数点以下の桁を表示するには、[小数桁数]を選択し、桁数を入力します。
工学式
指数表現と似ていますが、指数部は常に3の倍数で、[小数桁数]フィールドは有効桁を示します。
工学式SI
[工学式]形式と同じですが、指数がSI記号で置き換えられます。
精度
数値を指定の有効桁数に丸めます。「小数桁数」フィールドに有効桁数を指定してください。
通貨
数値を小数点以下2桁で表示し、コンピュータのロケール設定に応じた通貨記号と桁区切りをつけます。[通貨]形式でのデフォルトの桁数は15です。総桁数より多い桁数のデータがある場合は、[最適]形式で表示されます。[通貨]形式を割り当てると、その通貨記号が列とその列を含むグラフに表示されます。
日付
数値を日付として表示します。詳細については、日付形式を参照してください。
時間
列内のすべての値を、「2012/2/0314:23」などの特定の時間で表示します。詳細については、時間形式を参照してください。
時間の長さ
列内のすべての値を、時間・分・秒などの時間の長さで表します。
:day:hr:m、:day:hr:m:s
52:03:01:30(52日と3時間1分30秒を表す)のように、時間の長さを表示します。
hr:m、hr:m:s、min:s
17:37(17時間37分を表す)のように、時間の長さを表示します。
地図
緯度と経度を表示します。緯度と経度を次の形式で表示できます。
DDD
度
DMM
度・分
DMS
度・分・秒
各形式において、最後のフィールドは小数部も持てます。方角は、度フィールドで符号をつけて接頭辞で示すか、接尾辞で示すかを指定できます。符号付きで表示する場合(例: -59°00'00")は、[方角]のチェックを外します。末尾に方角を表示する場合(例: 59°00'00" 南)は、[方角]にチェックを入れます。
[フィールド句読記号]のチェックを外すと、度、分、秒はスペースで区切られます。チェックを入れると度、分、秒の記号が表示されます。
カスタム
列幅や小数点以下の桁数のカスタマイズを含め、数値列のカスタム形式を定義できます。[カスタム]を選択し、[カスタム形式の設定]をクリックして、計算式エディタウィンドウで形式を定義します。たとえば、数値の隣にパーセント記号を表示したくない場合、このオプションを選択し、数値に100を掛けます。結果の数値は、[パーセント]形式を選択した場合と同じです。また、単位がメートルのデータをキロメートルに換算し、単位と共に表示したい場合は、Char(:value / 1000) || " km"という計算式を追加します。[表示形式]の[日付]や[時間]にリストされていない日付形式または時間形式(D/M/Yなど)も、ここで指定できます。
形式パターン
数値の日付時間形式をカスタマイズできます。詳細については、形式パターンを使った日付時間形式のカスタマイズを参照してください。
[日付]の形式を選んだら、[入力形式]も指定できます。[日付]の表示形式はデータテーブルのセルに日付を表示させる方法を決定し、[入力形式]は日付の入力方法を示します。
すでにデータが入力されている数値列に日付の表示形式を割り当てると、数値は1904年1月1日からの秒数とみなされます。たとえば、数値列のセルに「1,234,567,890」という値が入力されている場合に、表示形式を[日付]>[m/d/y]に変更すると、セルの値は「02/13/1943」と表示されます。
Table 5.1の例は、2004年の12月31日の日付を使用しています。
入力形式 |
実際の表示 |
---|---|
m/d/y |
12/31/2004 |
mmddyyyy |
12312004 |
m/y |
12/2004 |
yyyyQq |
2004Q4 |
d/m/y |
31/12/2004 |
ddmmyyyy |
31122004 |
ddMonyyyy |
31Dec2004 |
Monddyyyy |
Dec312004 |
y/m/d |
2004/12/31 |
yyyymmdd |
20041231 |
yyyy-mm-dd |
2004-12-31 |
Date Long |
2004年12月31日 |
Date Abbrev |
2004/12/31 |
ロケールの日付 |
ローカルOSの設定によって異なる。例: 米国の場合はmm/dd/yyyy(04/12/31)になる。 |
メモ: データテーブルでの日付の表示形式を変えずに、グラフでの表示形式を変える方法については、数値の表示形式の変更を参照してください。
[時間]の形式を選んだら、[入力形式]も指定できます。[時間]の表示形式はデータテーブルのセルに時間を表示させる方法を、[入力形式]は時間を入力する方法を決めます。
• 次の日付形式において、日付のほかにも、午前0時からの時間・分・秒を追加できます。
– m/d/y
– d/m/y
– y/m/d
– ddMonyyyy
– Monddyyyy
– ロケールの日付
たとえば、2004年12月31日の例(数値3,187,296,600)では、12/31/2004 0:10のような表示をできます。
• [:day:hr:m]と[:day:hr:m:s]は、その日付の1904年1月1日からの日・時間・分・秒数を示します。たとえば、2004年12月31日の例では、:36890:00:10:および:36890:00:10:00と表示されます。
• [h:m:s]と[h:m]は、時間・分・秒を表します。たとえば、2004/12/31 0:10の結果は、0:10:00と0:10です。
• [yyyy-mm-ddThh:mm]と[yyyy-mm-ddThh:mm:ss]は、年月日と時刻を示します。
たとえば、2004-12-31T12:10:00と表示されます。Tは、固定の文字です。
メモ: データテーブルでの時間の表示形式を変えずに、グラフでの表示形式を変える方法については、数値の表示形式の変更を参照してください。
<YYYY></><MM></><DD> <hh><:><mm><:><ss><ampm>など、日付時間の表示形式を定義する文字列を、「形式パターン」と呼びます。また、山括弧で囲まれた形式パターンの一部分を、「フィールド記述子」と呼びます。フィールド記述子は、値(たとえば4桁の年を意味する<YYYY>など)や、日付時間テキスト(ロケール固有の日付区切り文字を意味する</>など)を表します。
形式パターンを使用すると、JMPで提供されていない形式を作成できます。形式パターンで定義された形式は、データの書式設定とデータの入力設定の両方に使用できます。形式パターンは、自分で入力することもできます。また、ビルトインの形式を出発点として利用したり、リストからフィールド記述子を選択したりして、入力することもできます。
形式パターンは、ビルトインの日付時間形式を選択できるところであれば、どこででも使用できます。
1. データテーブル内に数値列を作成します。
2. その列を右クリックし、[列情報]を選択します。
3. 「表示形式」リストから[形式パターン]を選択します。
4. [形式パターンの設定]をクリックします。
5. 出発点としてビルトインの形式を使用するには、[ビルトイン]を選択し、日付時間形式を選択して編集します。
6. 形式を編集するには、「形式パターン」フィールドにフィールド記述子を入力するか、「フィールド記述子」リストで形式パターンを選択します。
7. [OK]をクリックします。
1. 既存の列を右クリックし、[列情報]を選択します。
2. 「表示形式」リストから[形式パターン]を選択し、[表示形式を使用]チェックボックスをオフにします。
3. [形式パターンの設定]をクリックします。
4. 上記の説明に従って、パターンを作成します。
メモ:
• 形式の中には入力に使用できないものもあります。たとえば、可変長の数値フィールド記述子のすぐ後に別の数値があるような形式は、いくつかの日付は曖昧になります。<YYYY><M><D>形式は入力を処理できません。なぜなら、<M>は1桁の月ですが、2020111などの日付は曖昧になってしまいます。つまり、この日付は1月11日と11月1日のどちらにも解釈できてしまいます。
• 以前、ISO日付形式は非ISO YMD形式として解析されており、その逆もまた真でした。現在は、YMD日付形式が互いに互換性を持つようになりました。つまり、あるYMD日付を、別のYMD日付を使用している列に貼り付けることができます。
国ごとの規格に特有な形式のデータを読み込むかまたは入力するには、数値の形式が正しく解釈されるようにする必要があります。Windowsでは、「コントロールパネル」の「地域と言語」のオプションで、使用する数値形式を選びます。macOSでは、アップルメニューから[システム環境設定]>[言語とテキスト]>[書式]を選び、正しい国を選択します。macOSの最近のバージョンでは、このオプションは[システム環境設定]>[言語と地域]に表示されます。