「曲線のあてはめ」プラットフォームでは、溶出曲線分析としてモデルフリーの手法が選択された場合、つまり、[F1分析]・[F2分析]・[多変量距離]のいずれかが使用されると、モデルフリーの比較レポートが作成されます。レポートのタイトルは、手法の名前に対応しています。それぞれのモデルフリーの比較レポートには、曲線を比較したタブ付きのレポートが含まれています。また、複数の試験群(試験製剤)がある場合、各モデルフリーの比較レポートにはそれぞれ要約表が含まれます。各レポートの上部には、標準群(標準製剤)として使用されたグループ変数の水準を示す注記もあります。
要約表には、標準群(標準製剤)と比較される各試験群(各試験製剤)の行があります。観測された因子値の列と、対応する手法(F1分析・F2分析・多変量距離)の信頼区間(上限と下限)の列があります。[F2分析]と[多変量距離]のオプションの場合は、要約表に、その行の試験群(試験製剤)の溶出曲線が標準群(標準薬剤)の溶出曲線と類似しているかどうかを示す結論列も含まれます。
「比較」セクションには、標準群(標準製剤)と比較される各試験群(各試験製剤)のタブがあります。各タブには、それぞれ指定した手法のプロット、指標に関する表、および結果の表が含まれています。[F1分析]または[F2分析]の手法を使用した場合は、ブートストラップ法の結果に関するプロットも表示されます。
このプロットは、標準群(標準製剤)と試験群(試験製剤)の2本の平均溶出曲線を示しています。標準群(標準製剤)と試験群(試験製剤)の両方における各時点の平均、標準偏差、および変動係数(CV)を見ることができる要約統計量の表もあります。要約統計量の表で、値が黄色で強調表示されている場合は、以下の条件のいずれかが当てはまります。
• 試験群に、平均溶出量が85%を超える時点が2つ以上ある。
• 試験群の最初の時点におけるCV値が20%を超えている。
• 試験群の最初の時点の後に、CV値が10%を超える時点がある。
[F1分析]または[F2分析]の手法を使用した場合、信頼区間はブートストラップ法により算出されます。この表には、観測されたF1値またはF2値、ブートストラップ標本の数、ブートストラップ平均、ブートストラップ中央値、BCa信頼区間(下限と上限)、歪度と尖度が含まれています。また、F2分析の結論も表示されます。「ブートストラップ結果」セクションには、各ブートストラップ標本のF1またはF2の値と、ブートストラップ標本の通常の分位点プロットが含まれています。
[多変量距離]手法を使用した場合、この表には、観測されたMahalanobis距離の値、信頼区間(下限と上限)、および「10%差距離」が含まれます。この「10%差距離」は、標準群(標準製剤)の曲線と試験群(試験錠剤)の曲線における差が、すべての各観測時点で10%である場合のMahalanobis距離です。溶出曲線分析の統計的詳細を参照してください。Mに対する信頼区間の上限が10%差距離より小さい場合、試験群(試験製剤)の溶出曲線は標準製剤の溶出曲線と類似しているという結論になります。
「F1分析」・「F2分析」・「多変量距離」レポートの赤い三角ボタンのメニューには、以下のオプションがあります。
曲線実験計画分析
(起動ウィンドウで1つのグループ変数と1つ以上の追加変数が指定された場合にのみ使用可能。[各列が1つの関数]を使用した場合は使用できません。)モデルフリーの比較レポート内で「一般化回帰」レポートを起動し、対応する指標(F1・F2・多変量距離)を追加変数の関数としてモデル化します。曲線実験計画分析を参照してください。
あてはめの削除
「曲線のあてはめ」レポートからモデルフリーの比較レポートを削除します。