ヒント: 「因子」アウトラインが完成したら、赤い三角ボタンのメニューから[因子の保存]を選択することを検討してください。これにより、因子の名前、役割、変更、値がデータテーブルに保存され、後で再利用できるようになります。
図4.18 「因子」アウトライン
因子の種類を選択します。詳細については、第 “因子の種類”を参照してください。
複数の因子を追加します。追加する因子の個数を入力してから、[因子の追加]をクリックして因子の種類を選択してください。「N個の因子を追加」を繰り返すことで、異なる種類の因子を複数追加することができます。
因子水準の変更の難度を、[容易]、[困難]、[非常に困難]の中から選択します。デフォルト値の[容易]を変更するには、値をクリックします。因子の変更を[困難]または[非常に困難]に指定すると、ランダム化において、それらの設定に対応した制約が課せられます。因子リストに[困難]な因子がない場合、因子を[非常に困難]に指定することはできません。変更の難易度を指定すると、データテーブルに「因子の変更」列プロパティが保存されます。詳細については、第 “変更とランダムブロック”を参照してください。
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因子の水準を削除するには、値をクリックし、キーボードのDeleteキーを押し、最後にテキストボックスの外をクリックします。
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「変更」の項目を変更するには、「変更」列の値をクリックして適切な値を選択します。
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値を編集するには、「値」列の値をクリックします。
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因子の種類を選択するには、「カスタム計画」の[因子の追加]をクリックします。
離散数値の因子がk水準の場合(k > 2)、デフォルトで因子の値は1, 2, ..., kの整数となります。k = 2水準の場合、離散数値の因子の値はデフォルトで-1および1に設定されます。デフォルトの値を、実験で使用する設定に置き換えてください。
離散数値の因子にk水準を設定した場合、デフォルトで、k-1次のべき乗項がモデルに含まれます。ただし、kが6以上の場合には、5次のべき乗までしか含まれません。これらのべき乗項には、2次以上の項の「推定」には[可能な場合のみ]が指定されます。[可能な場合のみ]を指定することにより、少ない実験回数でも3水準以上の水準を取り扱うことができます。なお、モデルが1次式の場合は、離散数値の因子は、端の値だけを用います。仮定したモデルで離散数値の因子がどのように扱われるかは、第 “モデル”に詳しい説明があります。
数値または文字の値を取ります。共変量とは、各実験ユニットにおいて、実験前にわかっている測定値を指します。指定された共変量は、計画が最適になるように、最適化基準の計算に使われます。第 “変更とランダムブロック”および第 “変更が困難な共変量”を参照してください。
配合物の構成比を表す、連続尺度の因子です。配合因子の値は、合計が定数にならなければなりません。デフォルトでは、配合因子の値を合計すると1になります。配合因子の合計を1以外の正の値に設定するには、赤い三角ボタンのメニューから[詳細オプション]>[配合成分の合計]を選択します。作成される計画のデータテーブルにおいて、配合因子の列には「配合」列プロパティが保存されます。
因子の変更が[困難]または[非常に困難]な計画の場合、「カスタム計画」は、指定された最適化基準で最適な計画を見つけようとします。第 “最適化基準”を参照してください。分割実験計画を作成する手法の詳細については、Jones and Goos(2007)を参照してください。変更が困難な共変量を持つ計画については、Jones and Goos(2015)を参照してください。
2段分割計画の「因子」および「計画の生成」アウトラインは、(「Design Experiment」フォルダ内にある)「Cheese Factors.jmp」サンプルデータの因子を使った2段分割実験の例です。
1つまたは複数の因子の「変更」を[困難]に設定し、どの因子も[非常に困難]に設定しなかった場合、「一次単位」というカテゴリカルな因子が追加されます。このような場合、分割実験(1段分割実験)が作成されます。
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「一次単位」因子の各水準は、ブロックになっています。そして、各ブロック内において、変更が困難な因子の水準がいずれか1つに固定されています。
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計画のデータテーブルにおける「モデル」スクリプトでは、「一次単位」因子に「変量効果」の属性が設定されています。
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「一次単位」因子には、「因子の役割」列プロパティとして「ランダムブロック」が設定されます。
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「二次単位」因子の各水準は、ブロックになっています。そして、各ブロック内において、変更が非常に困難な因子の水準がいずれか1つに固定されています。
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「一次単位」因子の各水準も、ブロックになっています。そして、各ブロック内において、変更が困難な因子の水準がいずれか1つに固定されています。
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2方分割実験を作成するには、「計画の生成」の下の[変更が「困難」な因子を、「非常に困難」な因子と独立して設定]を選択します。このオプションは、[困難]な因子の水準と[非常に困難]な因子の水準を交差します。第 “2方分割法”を参照してください。
「一次単位の数」と「二次単位の数」のテキストボックスを使用して、一次単位の数と二次単位の数を指定します。これらのボックスには、推奨されるデフォルト値が挿入されています。デフォルト値の計算については、第 “一次単位と二次単位の数”を参照してください。
乱塊法、1段分割法、2段分割法、2方分割法の詳細と例については、第 “特殊なランダム化を行う実験計画”を参照してください。変更が困難な共変量を含む計画の詳細については、第 “変更が困難な共変量”を参照してください。
作成された計画のデータテーブルには、各因子のさまざまな列プロパティが保存されます。これらの列プロパティの詳細と例については、付録A「列プロパティ」を参照してください。
データテーブルにおけるすべての因子の列には、「因子の変更」列プロパティも割り当てられます。「変更」に対して設定した値が、「因子の役割」列プロパティの値になります。「因子の変更」列プロパティは、データをモデル化するときに、どのように因子を用いるかを示しています。また、「因子の変更」の値は、「拡張計画」プラットフォームと「計画の評価」プラットフォームでも使われます。詳細については、「因子の変更」列プロパティを参照してください。
因子の「役割」が[連続変数]、[離散数値]、連続尺度の[共変量]、または[調整不可能]である場合は、「コード変換」列プロパティが保存されます。このプロパティは、最小値が-1、最大値が+1になるように因子の値を変換します。詳細については、「コード変換」列プロパティを参照してください。
因子の役割がカテゴリカルまたはブロックの場合は、「値の順序」列プロパティが保存されます。この列プロパティによって、因子水準の表示順序が決まります。詳細については、「値の順序」列プロパティを参照してください。
因子の役割が[配合]の場合は、「配合」列プロパティが保存されます。このプロパティは、配合成分に対する限界値と、それらの合計値を指定します。配合因子に対し、コード変換を選択することもできます。詳細については、「配合」列プロパティを参照してください。
ブロック因子において、ブロックごとに実行可能な最大実験回数を示します。「因子」アウトラインで[ブロック]因子を指定すると、「ブロックあたり実験回数」列プロパティが保存されます。詳細については、「ブロックあたり実験回数」列プロパティを参照してください。